立川駅直結型の複合再開発 野村不 マンション第1期230戸 坪343万円 地元需要を集客
住宅新報 2014年7月15日 号 4面
野村不動産はこのほど、東京都立川市曙町二丁目の複合再開発事業による分譲マンション「プラウドタワー立川」(制震構造32階建て、総戸数319戸)の第1期230戸の販売を開始した。登録受け付けは7月20日まで。
現地はJR中央線立川駅の駅ビルの隣接地。1~2階に公共施設(行政サービス窓口、駐輪場)、3~7階に商業施設(ヤマダ電機)が入るだけでなく、駅西側新自由通路と西口新改札に直結する公開広場を設置するなど、周辺の利便性と公共性に配慮した複合再開発事業。住宅は9~32階で、地権者住戸を除いた292戸を分譲する。
この事業は95年、地権者有志による勉強会の立ち上げから始まり、08年に都市計画決定。権利者(約50人)の全員合意のもと、10年に野村不の参画が決まった。昨年着工し、16年7月に20年余りの歳月を経て完成する見込みだ。
「プラウドタワー立川」は、(1)大型開発が続いている立川エリア、(2)駅直結の「商・公・住」一体の複合再開発、(3)市内最高層(高さ約128メートル)のランドマークタワーであることなどで、地元周辺の注目を集めている。5月にモデルルーム事前案内会を始めて以来、約2500組が来場し、問い合わせは約5000件に達した。地元立川市を中心に中央沿線、都下在住者が目立つが、中でも55歳以上の持ち家シニア層が約3割を占めているのが特徴。職業は会社役員、会社経営者、医師・弁護士など。駅前物件は通常シニア層が2割程度といわれるが、ここでは「地元の富裕シニア層により多く支持されている」と同社では見ている。
販売住戸の専有面積は55~108m2で、価格は5248万~1億6598万円、最多価格帯7300万円台(22戸)。平均坪(3.3m2)単価は342.5万円という設定。昨年分譲して完売した駅徒歩4分の「プラウド立川マークス」が253万円だったが、駅前や駅直結の再開発物件は通常、一般的な徒歩圏内物件と比べ2~3割のプレミアがつくのが通例という。
今回は、昨年分譲した物件と比べ、規模がはるかに大きく、ランドマーク性が高いことのほか、南向き住戸の割合(66%)が高く、眺望がよい。更に共用施設が充実していることに加え、東京都の環境性能評価で「オール三ツ星」などを考え合わせると、プレミアムの範囲内としている。
ちなみに同社がこれまで分譲した中央沿線物件では、荻窪で坪当たり380万円、三鷹で394万円、武蔵小金井で340万円という実績がある。最近では、都心部の赤坂で420万円、恵比寿で440万円で完売事例もある。
なお、住宅はオーダーメード対応住戸を85戸用意したほか、ライフスタイルに合わせた間取りを選択できる「ライフスタイルセレクト」を初めて導入。また、共用施設としては20~21階にラウンジ、ライブラリー、ゲストルームなどを、最上階の32階にはルーフトップテラスを設けた。
「開発企画本部」初の販売物件 複合再開発を積極化
野村不動産は4月1日付で大規模、中長期、複合再開発案件と海外事業を推進する部門として「開発企画本部」を設置したが、今回の「プラウドタワー立川」は同本部初の販売物件となった。
畑田実取締役常務執行役員開発企画本部長によると、同社が参画した複合再開発事業は、15地区で竣工実績があり、現在、首都圏を中心に住宅系30地区、業務系3地区で事業を推進中だ。再開発事業は、「地域のランドマークとなるうえ、企業の地域貢献やCSRの観点からも重要」と積極的に取り組む考えを示した。
「立川」は「商・公・住」一体の複合再開発で、地権者による勉強会が始まってから完成まで20年余の事業となるが、野村不は03年に事業参画を提案して落選した後、10年に選定された経緯もある。完成後は、商業施設を含めて野村不動産パートナーズが管理を受託することが内定するなどグループ全体で取り組む形となった。このほか、都内では「プラウドシティ蒲田」(大田区、総戸数320戸)や駅直結型の「府中駅南口第一地区再開発事業」(府中市)に取り組んでいるほか、山手線内側を中心にプロジェクトが進展しているという。
























