老朽化マンション対策会議が提言 区分所有解消の適用拡大を 耐震性要件撤廃、団地適用など 大修繕推進や管理適正化も
住宅新報 2014年7月1日 号 5面
研究者・有識者と関連事業を営む企業などで構成する「老朽化マンション対策会議」(椎名武雄会長=日本アイ・ビー・エム名誉相談役)は6月24日、東京都千代田区の「ホテルルポール麹町」で通常総会を開催し、「老朽化マンション対策の更なる促進に向けた提言」を決議した(上表)。
マンション区分所有者などの5分の4以上の賛成で建物の敷地を売却、区分所有関係を解消できる新制度が盛り込まれた「マンション建替え円滑化法」の改正を受けたもの。
提言では、耐震性不足などを要件としている区分所有関係の解消制度について、幅広い物件を対象とするため、耐震性を要件としないことや、団地型マンションも対象とすること、建物の除却を前提としない制度の新設などを求めた。更に、「大規模修繕の推進」として、住宅性能向上のための改善が一層円滑にできるようにするため、要件の緩和など法制度を見直し必要な施策を講じること、老朽化対策にも資するマンション管理の適正化のための更なる方策を講じるべき、とした。
会議の冒頭、あいさつした椎名会長は、「戦後、マンションは憧れの対象だった。その後、世の中は大きく変わり時代に合わない法律も見受けられる。今回、法改正が実現し、大きく前進したが、更なる発展に向け提言を続けていきたい」とした。
また、幹事長の福井秀夫氏(政策研究大学院大学教授)は、「今回の法改正は大きな前進ではあるが残念ながら、対象が耐震性不足のマンションに限定されている。エレベーターがない5階建てや、郊外の団地などの対策には全く無力だ。使い続ける必然性があるかどうか懸念のあるマンションも広く解消制度の対象になるようにすることが今後の課題ではないか。更に、耐震性不足の認定を厳格にしすぎることや、裁量制の強い基準で運用が止まることがないよう、運用方法や基準の明確化が重要だ。できるだけ多くの人に活用されるよう、法改正後の課題に的確に応えていく活動をこの会議の今後の重要な課題としていきたい」と話した。























