不動産取引現場での意外な誤解 売買編(69) 契約直前の一方的キャンセル以外にも損害賠償責任は発生するか?
住宅新報 2014年5月6日 号 8面
連載: 不動産取引現場での意外な誤解
Q 契約直前の一方的なキャンセルというようないわゆる信頼裏切型のケース以外にも、「契約締結上の過失」ということで損害賠償責任が発生するケースがあるのではありませんか。
A あります。昭和59年に最高裁まで争われたケースで、建築中のマンションの購入予定者(歯科医師)が、開業目的でそのマンションの購入申込みをするにあたり、歯科医院を営むには大量の電気容量を必要とするということで、営業担当者にその電気容量について尋ねたところ、営業担当者が購入予定者の了解を得ずに電力会社との間で電気容量の変更契約を締結してしまった。そして、その変更工事費用500万円を売買代金に上乗せする旨を購入予定者に告げた。ところが、その購入予定者はそれに対し異議を述べることなく、後日になってマンションの購入を断わったという事案です。
Q この事案は必ずしも契約締結直前のキャンセルということでもないようですが、それでも「契約締結上の過失」ということで争われた裁判なのですか。それは、どういう理由でそういうことになったのですか。
























