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プレミアム会員限定不動産取引現場での意外な誤解 賃貸編(60) 借地人が更新料を支払う本当の理由は何か?

住宅新報 2013年12月24日 号 9面

連載: 不動産取引現場での意外な誤解

不動産テック・DX

Q 前回、借地契約の場合の更新料の話が載ってましたが、借地契約の場合には、もともと更新料を支払う義務はないものですよね。

A その通りです。その点は、借家契約の場合と同じです。

Q それなのに、借地人の方からむしろ積極的に更新料を支払うようにしているというのは、どうも解せないのですが。

A ですから、前回にも申し上げたように、借地人は更新後の建物の建替えや用途変更(賃貸マンションの経営)などを考えて更新料を支払っているのです。

Q それだけなのでしょうか。何か他にもあるような気がしますが。

A なかなか鋭い質問ですね。前回は一般的なケースでの理由を申し上げたのですが、本当の理由は他にもあるのです。それは、借地権の譲渡に対する事前の対応といってもよいと思いますが、借地人にはその財産的権利として「借地権」という権利があります。そして、その権利を将来譲渡するときの地主の承諾をスムーズに、かつ、できるだけ安い対価(承諾料)で認めてもらいたいがために更新料を支払うということなのです。

Q しかし、地主がその借地権譲渡の承諾をしなかったときはどうなるのですか。更新料を支払っても、承諾をしないということもあるのではありませんか。

A あります。が、地主がその承諾をしなかったときは、借地人は裁判所にその地主の承諾に代わる許可の裁判を求めることができますので(借地借家法19条)、その場合には借地人が更新料を支払っていることによって、その裁判上での承諾料(財産上の給付)の額が考慮されるということについては、前回お話した通りです。

Q そうなると、やはりすべての面で更新料を支払っておいた方が、借地人にとっては良いということになりますが、その更新料というのは、通常どのくらいの額になるのでしょうか。

A ケースによって異なるとは思いますが、一般的には借地権価格の5~10パーセントくらいといわれています。もちろん、これは借地権価格のある地域に限ってのことですが、都心部になればなるほど、その借地権の比率は高くなっています。

渡邊不動産取引法実務研究所

     代表 渡邊 秀男

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