東京五輪招致と地価の動き 前回は突出した上昇なし 不動研 「市街地価格指数」で分析
住宅新報 2013年10月1日 号 4面
2020年の東京五輪招致が今後の不動産市場にどういう影響を及ぼすのか|。日本不動産研究所はこのほど、64年東京五輪と72年札幌冬季五輪前後の地価動向について、「市街地価格指数」を基に分析し、ホームページに掲載した。不動産エコノミスト・吉野薫氏が高岡英生主任研究員に聞く方式で解説した。概要は次の通り。
前回東京五輪の開催は64年10月。招致決定が59年5月。前後の地価の動きを見ると、東京区部は61年の半年間変動率が50%と六大都市平均(30%)より高かったほかは、全国平均と比べても突出していたわけではなかった。当時の調査担当者のコメントには、五輪に関する言及はほとんどなく、むしろ所得倍増計画や工業地での急激な地価上昇などの影響が大きかった。
岩戸景気が58年7月に始まり、64年10月まで続いた。東京への人口流入が著しい状況だった。池田内閣の所得倍増計画が60年12月に公表され、61年の東京区部の地価急騰と時期的に一致。戦後、全国的に地価が上昇したのは、岩戸景気、列島改造とバブル経済の3回。前回東京五輪の直前期は地価上昇の時代だった。五輪は地価上昇を生み出す1つの要素ではあったが、全国的な社会・経済の状況が大きな要因ととらえるべきだ。





















