「価格改定・消費増税」に注意 不動産広告の相談例を紹介 首都圏公取協
住宅新報 2013年9月17日 号 8面
首都圏不動産公正取引協議会に寄せられた広告に関する相談から、いくつか紹介する。
【価格改定した場合の予告広告の可否】
Q 30戸の分譲マンションについて、全戸を販売対象として当社友の会会員に電子メールで広告を実施し、これまでに20戸を販売した。
現在、残りの10戸について、価格の値下げを検討しているが、値下げ後の価格が決定していないので、当面、一般消費者向けに、「販売価格=未定」として予告広告を新聞折込チラシで実施しようと考えているが、問題はないか。
A 予告広告とは「…価格等が確定していないため、直ちに取引することができない物件について、その本広告に先立ち、その取引開始時期を予め告知する広告をいう」(表示規約4条第6項3号)と規定しており、価格を決定し、既に販売を開始している物件は行うことができない。質問の物件は、全住戸の価格を決定し、友の会会員に対し、既に販売を実施しているので、予告広告を実施することはできない。
売れ残り住戸について、価格を見直すたびに、「販売価格=未定」として予告広告を実施できるというものではなく、これは、販売対象の相手方が友の会会員であっても、一般消費者であっても同じである。
また、質問のように残住戸の予告広告を実施する場合は、新規に販売する物件であると誤認される表示となるので、この点からも問題のある表示となる。
【特定物件の会員募集広告】
Q 分譲マンションを販売する予定だが、現在、建築確認は取得していない。そこで、先行して、当該マンションに限定した友の会の会員を募集するため、「○○○マンション会員募集」等と記載した広告を当社のホームページに掲載したいと考えているが、問題はないか。
A 特定の物件の会員募集広告は、物件広告と認められるので、建築確認を受けていないと広告表示の開始時期の制限(表示規約第5条)に違反するものになる。したがって、このケースは、建築確認を受けていないので、実施することはできない。
なお、会員募集広告において、建築確認済みの新築分譲マンションや新築分譲住宅を表示する場合は、必要な表示事項の適用除外として、[1]当該物件の種別、[2]販売中であるか販売予定であるかの別及び[3]最寄駅の3項目のみを表示することができる(表示規約12条3号)。
ただし、この3項目に価格、面積等の事項を加える場合は、各物件ごとに定められている必要な表示事項(表示規約第8条、規則第4条)をすべて明示する必要がある。
【消費税に関する表示】
Q 当社は売主の新築分譲住宅の残住戸3戸(完成済みで即時引き渡し可能。経過措置の適用はない)の広告をホームページに掲載しているが、この広告に本日(9月4日)、「消費税増税前の今こそお買い得のチャンスです!!」との表示を加えたいが、問題はないか。
A 消費税が増税された場合、広告に記載された価格にその増税分が上乗せされ、その分値上げするから、今買った方が著しく有利であるかのように表示しているが、8%の消費税が予定されている14年4月以降の時点で、当該物件が売れ残っている場合、販売価格を増税分以上に値下げすることが考えられ、その場合、増税後に購入した方が安く買えることになる。
このように、来年4月以降も売れ残った場合には、値下げする可能性が十二分に想定されるわけであり、確実に増税分を値上げすると断定できないことから、質問のような表示は不当表示に該当する可能性が高いと考えられるので、当該表示は行ってはならない。
























