点検 不動産投資 宮城大学事業構想学部教授田辺信之 「環境と不動産」〈シリーズ1回目〉 着実に進む環境への対応 一層の普及促進に〝経済性〟の壁
住宅新報 2013年9月10日 号 5面
連載: 点検 不動産投資

宮城大学事業構想学部教授 田辺信之
環境性能に優れた不動産を求める世界の潮流が、日本でも本格化する時を迎えている。不動産分野でも様々な「環境」へのアプローチが試みられてきたが、環境不動産を一層市場に根付かせることが今後の大きなテーマ。連載5シリーズ目は、この分野の関係者へのインタビューを通して、「環境と不動産」の方向性を探っていく。
地球温暖化、省エネ、資源保護、土壌汚染防止等の観点から、不動産分野においても、環境問題への対応がますます求められるようになってきています。地球温暖化を例にとっても、日本のCO2排出量全体の約3分1を不動産分野(業務部門、住宅部門)が占め、ビルの管理運用などにおけるエネルギー消費も相当程度の規模になっています。
日本では、1993年に「環境基本法」が制定されるなど、環境対応を強化すべくこれまでにも様々な対策が講じられてきました。その代表的なものが「環境アセスメント」です。これは不動産開発をする時に、開発が環境に与える影響を調査、予測、評価するものです。1997年に「環境アセスメント法」が成立したほか、東京都をはじめとする自治体でも一定規模以上の開発には条例で環境アセスメントを義務付けています。大規模高層建築物では、大気汚染、騒音・振動、日影、電波障害、風環境、景観などにわたる広範な調査を実施しなくてはなりません。その後も、土壌汚染、アスベストなどに対する規制が強化されています。





















