点検 不動産投資 宮城大学事業構想学部教授田辺信之 第65回シリーズ「Jリート市場」〈総括・後半〉 成熟期へ、市場と対話を 成長分野への資金導入に期待
住宅新報 2013年9月3日 号 5面
連載: 点検 不動産投資

宮城大学事業構想学部教授 田辺信之
点検不動産投資第65回目の「Jリート市場」シリーズ最終回は13人の有識者、実務家インタビューを踏まえて、Jリート市場を総括します。先週に続く後半は、Jリート市場の見通しと今後の課題を取り上げます。
今後の投資口価格の目途としては、分配金の利回りからみれば(長期金利が1%程度で安定することが条件)、1550ポイント程度まで上昇してもおかしくないとする意見が聞かれました。一方、不動産の取得競争が激化すると、実物不動産に対する評価が上昇する(すなわち価格が上がる)ことから、NAV(一株当たりの時価純資産)と分配金を基にした投資口価格の算出(配当還元)との間に乖離が生じます。過去の経験からは、経済環境次第では、投資口価格がNAVに近い値付けとなる可能性もありそうです。いずれにしても、グローバルな金融緩和が継続することが前提となります。
Jリートの投資口の時価総額は、13年7月末時点で約6.1兆円に回復しました。08年の世界的な金融危機の影響から脱却し、ほぼ巡航速度の成長軌道に入りつつあると言えるでしょう。これからもその時々の経済金融環境の影響を受けざるを得ませんが、中長期的に見て、Jリート市場は着実に成長していくものと考えられます。





















