寄稿 グリーンビル再考 日本政策投資銀行 安松志郎 耐震、BCPを再認識 大震災の教訓を糧に
住宅新報 2013年2月26日 号 3面

安松志郎氏
グリーンビルという言葉がずいぶん一般的になったように感じる。グリーンビルが、環境や社会に配慮したサステイナブルな不動産を指す用語として認知され、これに共感した数々の取り組みが、業界によって着実に推進されているからに他ならない。
振り返ると、日本政策投資銀行(DBJ)が「DBJ グリーンビルディング(Green Building)認証制度」を創設してからまもなく2年が経つ。オフィスビルに対する認証に加えて、物流施設を対象としたロジスティクス版も運用を開始し、また「ブロンズ=Bronze」の下に「サーティファイド=Certified」という新しい認証クラスも創設することで、グリーンビル(もしくは潜在的なそれ)の対象となる不動産は質・量ともに拡大した。本稿ではこれまでのグリーンビルを取り巻く2年間を振り返りながら、今後の展望に目を向けてみたい。
ここ2年間で起こったこととしてまず思い起こされるのは、東日本大震災だ。必然的に、不動産に求められる重要なファクターとしての耐震性能や事業継続(BCP)の観点が、不動産オーナーとテナントの間で所与のものとして強く認識された。加えて、震災に伴う原発の再稼働の是非に絡んで生じた電力不足は、不動産業界に挑戦を求めた。すなわち、省エネ化や再エネ利用の促進は、震災が社会に突きつけた課題に対する不動産業界なりのソリューションだった。





















