点検 不動産投資 宮城大学事業構想学部教授 田辺信之 第34回 グローバル不動産投資市場 コア系投資市場に成熟 不動産需要に変化もたらす人口減
住宅新報 2013年1月8日 号 3面
連載: 点検 不動産投資
点検不動産投資34回目は、これまでの有識者インタビューを踏まえ、グローバル不動産投資市場の動向と、それが日本市場に与える影響、ビジネスチャンスについて総括することにします。
07年頃まで拡大を続けてきた世界の不動産投資市場は、08年の世界的金融危機の影響を受けて大きく落ち込むこととなりましたが、回復は早く09年には底打ちしました。その後、欧州では債務危機問題が顕在化し取引が頭打ちになりましたが、米国では「財政の崖」(米国で12年末に減税などの景気刺激策の期限が到来すること)の懸念はあるものの、市場は予想以上に力強い回復を見せています。また、アジアに関しても、先行きが不安視された中国経済に立ち直りの兆しが見えること、オーストラリアが安定的な市場動向を示していることから、引き続き有望な市場として見られています。
日本の不動産投資市場の動きも同様ですが、11年に起きた東日本大震災の影響もあり、世界と比べて回復がやや遅れた感は否めません。このことは、同年の世界のグロスボーダー取引(国境を跨ぐ取引)でG5のうち米・英・独・仏が上位を独占したものの、日本だけが7位に甘んじたことにも表れています。





















