LCCM認定で最高等級 ナイスが東日本初取得 宇都宮の分譲戸建て 建設から解体まででCO2排出マイナスに
住宅新報 2012年9月18日 号 8面

ナイス
ナイス(神奈川県横浜市)が、栃木県宇都宮市で分譲する戸建て住宅(ナイスアベニュー平松本町Ⅱ)でLCCM(ライフサイクルカーボンマイナス)住宅の☆☆☆☆☆(5つ星)認定を取得した。同認定は、建築環境・省エネルギー機構(IBEC)が11年12月にスタートした制度。大容量の太陽光発電機の設置や建物・設備の省エネなどで建設段階から解体時までを含めたCO2排出量を抑える戸建てを認定するものだ。5つ星認定は、東日本で初。ナイスはLCCM住宅について、「今後も適宜供給していきたい」としている。
「ナイスアベニュー平松本町Ⅱ」は、9棟からなる分譲地。いずれの住宅も同社が供給する価格を抑えた高性能住宅仕様(パワーホーム)だ。建築基準法で定められる強度の1.5倍の耐震性能をはじめ、国土交通省が実施している長期優良住宅制度の認定基準を上回る性能を持つ。
LCCM住宅5つ星認定は、このうちの1棟で取得した。パワーホーム仕様をベースに9.78キロワットの太陽光発電や高効率給湯器、節水トイレ、雨水タンク、LED照明といった環境配慮設備を導入することで基準を満たした。
同社の試算によると、太陽光発電は年間約38万円の売電収入が得られる。また、環境配慮設備は年間約7万円分の光熱費を削減する。
全9棟のうち、LCCM住宅以外の8棟は既に売約済み。LCCM住宅は9月15日以降、発売する予定だという。
設備費用は500万円
LCCM住宅の販売価格は3800万円台を予定している。既に売約済みの同分譲地の住宅からは、500万円程度高い設定だという。
こうした初期コストの高さはエンドユーザーに理解されるのか。事業性についてナイスの担当者に聞くと、「太陽光発電をはじめとした設備の仕様や、それらによる光熱費の削減効果などを説明すれば理解していただけるのではないか」と話す。実際、エンドユーザーの関心は高いと見られ、9月15日以降に予定される案内会には40組ほどの来場予約があるという。
なお、LCCM住宅の土地面積は150m2、建物面積は107m2。
LCCM住宅認定とはCASBEEの上位制度 IBEC 12件を認定
LCCM住宅認定は、建築環境・省エネルギー機構(IBEC)が11年12月にスタートした制度だ。竣工後、3年以内の戸建て住宅を対象に建築主や設計者、施工者などから申請を受け付けている。同認定を受けるには原則、環境性能を表示するCASBEE戸建認証を併せて受ける必要がある。審査はIBEC内に設置された認定委員会が行う。
認定は、CASBEE最高ランク(S)もしくは次点(A)を満たしたうえで、住宅建設時や解体時のCO2排出量を含めた生涯(3世代が住み継ぐ75~90年間を想定)でのCO2(ライフサイクルCO2)排出量に基づき行う。一般的な新築住宅に比べ50%以上削減すると4つ星、ライフサイクルCO2が0%以下だと最高ランクの5つ星が受けられる。
環境性能を5段階で格付けするCASBEEに対して、足切りがあるLCCM住宅認定は、CASBEEの上位評価制度と位置付けられる。
IBECによると9月9日現在、LCCM住宅認定は12件(うち、5つ星は3件)が取得。これまでに申請のあった案件は、すべて認定基準を満たしているという。
なお、LCCM住宅認定を受ける前提となるCABEE戸建て認証の数は増加傾向。「昨年度(25件)に比べ、12年度は早いペース(9月7日現在で17件)で認証している」(IBEC)と話す。





















