ビルの環境性能を格付け 不動産関連業者向け簡易制度を確立 年内にも認証開始へ IBEC
住宅新報 2012年8月21日 号 8面
オフィスビルにおける環境性能について、不動産関連業者が簡易に評価、格付けできるようにした制度が早ければ12年内にもスタートする。建築環境総合性能評価制度(CASBEE)を開発、運用する建築環境・省エネルギー機構(IBEC)が実施。このほど開発したCASBEE不動産マーケット普及版を利用する。第三者機関による認証制度の開始と併せて評価員制度を構築し、自主評価も可能にする方針。不動産鑑定士による価格評価時の判断材料や投資家・金融機関の投融資判断材料などのほか、ビルオーナーや宅建業者が賃貸、売買する際のPRツールなどとして活用することが期待される。
CASBEE不動産マーケット普及版は、不動産取引に携わる人にとって使いやすいよう開発されたツールだ。既存のツール(CASBEE新築)は、設計に対する取り組みを評価。建築設計者向けで評価項目は約100に上る。この点、普及版では評価項目は21項目に簡素化した。併せて、公共施設との近接性など、既存ツールでは評価されていないが、不動産価値に影響を与える可能性の大きい項目を加えている。
また、国際的な動向にも対応。国連環境計画持続可能な建築物と気候変動イニシアチブ(UNEP SBCI)などで世界共通指標を作る動きがあり、そこで検討中の共通項目を網羅した。海外投資家や外資系テナントにもPR出来るようにするなどの狙いがある。
評価は100点満点で行う。点数に応じて、既存ツールと同様の5段階で格付けする。78点以上が最高ランクのS、以下、A(66点以上)、B+(60点以上)、B-(50点以上)、C(50点未満)だ。
評価に当たっては、必須項目を設けているのも特徴だ。例えば、省エネ基準などを満たさない場合は、評価対象にならない。「一定以上の質のものを評価していくという考え方がある」(IBEC)という。
認証制度は、IBECのほか、IBECが認めた機関が実施する。エンジニアリング・レポート作成会社や不動産鑑定事務所、建築確認検査機関などを想定する。評価員は講習会受講し、試験に合格した人に資格を与える方針。対象は不動産鑑定士や機関投資家、宅建業者など。他の資格の有無を受験資格に求めない予定だ。
また、現状の普及版はオフィスビルが対象。認証、評価員制度の開始以降、マンションなど用途拡大を順次進める考えだ。





















