3.11以降、スーパーには「防災用品コーナー」が常設されるようになりました。そして、行政などによる地震・津波被害予測がマスコミから流れる度に、その品ぞろえが拡充するように見えます。
今後起きるであろう震度7クラスの大震災では、間違いなくライフラインが断たれ、建物も大きな被害を受けると考えられます。そのような事態を想定すると、最低でも2週間程度自立した生活ができるような備蓄が望まれます。
■家族分の水、2週間140リットル
備蓄する物資は「食品」と「生活用品」に大きく分けることができます。食品の中で最も重要なものが水です。大人が1日に必要な水分量は体重1キロ当たり50ミリリットルですので、60キロの人であれば3リットルの水が必要です。子どもは大人の倍の水分量が必要であるため、大人2人+子ども2人の家庭では1日当たりおよそ9~10リットルの水が必要になり、2週間で考えると約140リットル(20リットルポリタンク7または2リットル×12本入りペットボトル箱で6)必要です。また、水は長期の保存に適さないため、一定の時間で入れ替えていく必要があります。防災用として光触媒の殺菌作用を利用した、水の3年備蓄が可能な製品もありますが、ペットボトルをケース単位で順次入れ替えていく方が現実的です。
食品の備蓄では米やパスタ、缶詰、レトルト食品など、長期間保存できるものを用意します。高カロリーなチョコレートなども、非常時の食品に適しています。具体的には、家族4人が2週間生活するのに必要な食料品の備蓄例が献立てなどと共に示された、農水省の「新型インフルエンザに備えた家庭用食料品備蓄ガイド」が参考になります。
生活用品としてはトイレットペーパー、簡易トイレ、カセットコンロ、ガスボンベ、寝袋、燃料、電池、ライター、段ボール、大工道具といった資材の備蓄も必要になります。
■避難用としても利用可能
さて問題は、かなりのボリュームを持つ防災用品を建築的にどこに収納するか、です。防災用品は一般的な収納物と異なり、建物が損傷しても取り出せなければなりませんが、同時に定期的なローテーションが必要であり、日常的な使いやすさも重要です。
屋内に設置するのであれば、収納庫設置スペース自体を堅固な構造にする必要があります。地震で建物が損壊し、大きな梁(はり)が落ちてきて収納スペースが使えなくなっては意味がありません。
東京都では「耐震シェルター」の普及を図っており、ポータルサイト(http://www.taishin.metro.tokyo.jp/learn/ploof/04.html)も用意されています。備蓄庫を耐震シェルターで作っておけば、イザという時には防災用品を取り出したり、逃げ込んだりすることができます。
(建築家・中村 義平二)






















