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プレミアム会員限定点検 不動産投資 第1回賃貸オフィスビル市場 不透明感続くビル賃料 価格目線合わない売買は低調 宮城大学事業構想学部教授 田辺信之

住宅新報 2012年4月24日 号 3面

連載: 点検 不動産投資

マンション・開発・経営
田辺先生

田辺先生

 読者の方々には、約3年間にわたって本紙に連載させていただいた「よく分かる不動産証券化とビジネス活用」をご愛読賜り誠にありがとうございました。お陰様で好評をいただき、今回から装いを新たにして再スタートすることになりました。新しいシリーズでは、市場の動きをよりわかりやすくお伝えするため、不動産投資市場の動きをいくつかのテーマごとにまとめる形式で連載していく予定です。テーマごとに、最初に概況説明、問題意識の整理をして、それからマーケットの第一線で活躍される有識者の方々のお話をうかがっていきます。そして、最後にテーマの総括をします。どうぞご期待ください。

 第1回目は、賃貸オフィスビル市場です。不動産投資市場の成長と共に、投資対象の用途も多様化してきましたが、今でも最大の投資対象がオフィスビルであることには変わりありません。ちなみに、Jリートの運用資産額8.3兆円の用途別内訳は、オフィス57%、住宅20%、商業19%、物流3%(11年12月末)となっており、オフィスビル投資が過半数を占めています。また、私募ファンドでも運用資産額17.8兆円に対し、オフィス28%、住宅25%、商業20%、物流15%(11年12月末時点、三井住友トラスト基礎研究所調べ)であり、こちらでもオフィスビルが主な投資対象となっていることが分かります。

 賃貸オフィスビル市況について総括すると、東京では昨年度からの景気回復を背景に、空室率は徐々に低下基調にあるものの、少しずつですが賃料の下落が続いています。今年度の大量供給による極端な市況悪化はないと見込まれますが、欧州債務問題などの景気の不透明感、企業のコスト削減スタンス、ビル間の競争などから、賃料の回復にはもう少し時間を要するようです。供給が抑制されている地方でも、空室率は低下傾向にあるものの、賃料は横ばいからなだらかな低下傾向にあります。

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