悪徳不動産屋の独り言 第141回 外国人入居者もびっくり 退去、離日で送別会開く
住宅新報 2012年3月6日 号 7面
外国人は外国人だが、カナダ国籍で大手英会話教室の講師をしていて、黒人なのだとか。異国の地で、しかも黒人ということで、何軒もの不動産業者で体よく断られて苦労していたようだが、当社は肌の色では判断しないし、家主さんも私が「大丈夫」だと判断すれば、と言うか、何かあった時に私が責任を取るなら審査を通してくれる。
小料理屋のママ
内容的には全く問題ないので審査を通し、契約に来てもらうと、通訳として一緒に来店したのは英会話教室の日本人生徒で小料理屋のママさんだった。先生の日本語の通訳が生徒、というのだからおかしなものだが、おかげで契約もスムーズに終えることができた。
入居すると、そのお客さんを街でよく見かけるようになった。駅から物件まで徒歩40分の距離を生活費を浮かせるためバスも使わず毎日歩いていたのだ。ま、東京は物価が高いので生活は楽ではなかったのだろう。大変な頑張り屋さんだったと知った。
アンビリーバボー
2年後、在パキスタンの英国大使館勤務の男性と結婚が決まり、そのアパートを退去して日本を離れることになった。そこで、今まで1度もしたことがなかったが、契約の際に通訳をしてくれた小料理屋のママさんとお客さんを、私が行きつけのベトナム料理店に招いて送別会を開くことにした。それには本人も驚いたが、英会話教室の外国人講師たちは誰もが口をそろえて「アンビリーバボー!!」と言っていたようである。私自身もそう思う。普通はないし。でも、日本での良い思い出になってくれたらそれで嬉しい。
引っ越しの立会いに行くと、小型の冷凍冷蔵庫が不要になる、とのことだったので私がいただいた。10年経った今も、うちの店で使わせてもらっている。
(坂口有吉不動産・社長)























