ADRの現場から 話し合いでトラブルを解決 103 日本不動産仲裁機構 ブロック塀倒壊リスクへの事前対処
住宅新報 2020年2月4日 号 8面
連載: ADRの現場から
「平成30年住宅・土地統計調査」では、前回の調査(平成25年)と比較して3.6%の増加をして848万9千戸、空き家率は13.6%と過去最高を記録しました。空き家の内訳をみると、「賃貸用の住宅」が432万7千戸(総住宅数に占める割合6.9%)となっており、「売却用の住宅」が29万3千戸(同0.5%)、別荘などの「二次的住宅」が38万1千戸(同0.6%)、「その他の住宅」が348万7千戸(同5.6%)となっています。
空き家は単純に人が住んでいない建物ということになりますが、それだけで様々なトラブルを発生させます。その中の1つが、建物の老朽化です。住む人が居なくなり、長期間放置している空き家は、当然、ただただ老朽化していくことになります。日常的に風雨にさらされ、時には地震や台風などの天災に見舞われ、結果的にブロック塀が崩れたり、屋根瓦が散乱してしまうなど、周囲に被害を加える可能性が出てきてしまうのです。もしろん、放火や防犯上のリスクもあるでしょう。そして、それこそが建物の持ち主と近隣とのトラブルに発展することがあるのです。
A氏の住まいの隣には、5年程前から空き家になった建物がありました。建物の庭は雑草が生い茂り、屋根瓦は剥がれ落ちており、さらにはブロック塀が今にも崩れ落ちそうになっていました。そのような折り、A氏が住む地域とは別の場所で比較的規模の大きな地震が発生しました。そして、地震によってブロック塀が崩れ、たまたま通りがかった小学生の子供が怪我をしたというニュースがありました。
























