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スタンダード会員限定三幸エステート オフィス調査  AI浸透の影響は軽微 米国では関連企業の拡大が市況下支え

住宅新報 2026年6月30日 号 9面

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三幸エステート オフィス調査  AI浸透の影響は軽微 米国では関連企業の拡大が市況下支え

 三幸エステートは6月25日、オフィスビル総合研究所と共同でまとめた「AI浸透でオフィス需要は縮小するか?~米国オフィス市場とAI浸透に関する調査レポート~」を公表した。

 米国では人工知能(AI)の利活用が日本に先行して広がり、雇用への影響がすでに表れ始めている一方、オフィス需要に対する明確なマイナス影響は現時点では確認されていないとした。

 レポートでは、AIの浸透が雇用やオフィス需要に及ぼす影響を大きく7つに分類した。新卒や若手が担ってきたエントリーレベル業務の代替、管理職一人当たりが管理できる部下数の増加、企業のコスト構造の変化、テック企業から非テック企業へのエンジニア再配置、テック企業の淘汰、AIテック企業の拡大、新産業の創出である。

 米国では、AIの導入により一部で雇用調整が進む一方、AI関連の新興テック企業が急速に成長している。こうした企業による雇用拡大やオフィス需要の増加が、足元のオフィス市況を支えていると分析している。

 レポートでは、現段階ではAIによるオフィス需要減少よりも、AIテック企業の拡大による需要増加の影響が目立つと指摘する。

 ただし、今後は非テック企業でAI活用が本格化し、組織体制の見直しが進んだ場合、オフィス需要により大きな変化が生じる可能性がある。特に、若年層の新規採用抑制や中間管理層の削減、人件費からAI・GPU・電力・データセンターなどのインフラ投資へのシフトが進めば、オフィスワーカー数やオフィス面積に影響が及ぶとみられる。

 日本については、AIの利活用はまだ限定的で、雇用やオフィス需要への影響は顕在化していないとした。仮にAI導入が進んでも、日本では雇用契約や長期育成を重視する企業慣行があるため、即座に雇用削減につながる可能性は低く、配置転換などで対応する企業が多いとみられる。

 一方で、大企業では既に新卒採用を抑制する動きが一部に出ているという。少子化に加え、今後は団塊ジュニア世代の定年退職が進むことから、自然減による組織のスリム化が進む可能性がある。レポートは、日本におけるAI浸透の影響は米国より遅れて表れるとし、先行する米国市場の動向を注視する必要があると結論づけている。

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