紙上ブログ 不動産屋の独り言 854 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 イランの戦争がこんなところまで影響 ナフサ不足で仕事がストップ
住宅新報 2026年6月9日 号 6面

東京郊外の一戸建てを借りている入居者から連絡があった。「息子が自営業でやっている外壁塗装の仕事、年末まで予約が入っているんだけど、ナフサ不足の影響で材料が入ってこなくて仕事が止まっています。家賃13万円のうち8万円まではなんとかしたのですが、それ以上はどうにもなりません。私も息子もバイトを探していて少しでも多く払わないと、と思っていますが、家主さんに待っていただけないか聞いてもらえないでしょうか」と。息子は職人を2人雇っている。今までも何度か家賃が遅れたが、その都度追いつかせていた。以前は次男も一緒に暮らしていたが、結婚して家を出た。その後は母親のパート収入と自営業の長男の収入で家賃を払うことになり収入が減っている。
家主に相談
「今の家は気に入っているんですが、身の丈に合った家ではないので市営住宅を申し込むとか別々に暮らすことも考えています。息子は仕事道具や材料も置かなければならないからワンルームのアパートでは狭くてダメだし、どうしたものか困っています。家主さんに言ったら『家賃が払えないなら出て行ってもらってください』と言われてしまうでしょうね」と言う。その家主はシビアだから、相談するのも怖いなと思いながら電話をしたら、「分かりました。でしたら今月の末は8万円を振り込んで頂くということで、後のことはまた相談しましょう」との言葉。いささか拍子抜けしてしまった。これで少し時間が稼げるものの、先の保証はない。






















