開発・販売を拡大 大東建託 顧客戦略も転換、成長維持へ
住宅新報 2026年5月12日 号 6面

大東建託の2026年3月期連結決算は、売上高1兆9847億円、営業利益1352億円と増収増益を達成し、過去最高益を更新した。主力の不動産賃貸事業が堅調に推移したほか、不動産開発事業の伸長が全体を押し上げた。
特に不動産開発は売上高が前期比186.5%増の1470億円、営業利益も同259.8%増の185億円と大きく拡大した。収益不動産の開発・販売などが寄与し、利益成長のけん引役となった。
一方で、建設事業の受注高は5705億円と前期比4.4%減少した。
こうした中、同社は事業モデルの変化を進めている。4月30日の決算説明会で同社の竹内啓社長は「アパートの販売手法が多様化している」とし、土地を自社で取得し建設後に販売する不動産販売の拡大を説明。従来の請負型に加え、開発・販売を組み合わせた体制へシフトしている。
更に、顧客戦略にも変化がみられる。リピート率は74.3%(前期比3.1ポイント増)と上昇しており、資金力のある既存オーナーへの提案強化や建て替え促進が寄与している。竹内社長は、近年は「キャッシュリッチな顧客へのアプローチを強めてきた」と説明する。建築費高騰や金利環境を踏まえ、高い家賃が見込めるエリアと顧客に軸足を置く戦略だ。開発の中身も変化している。従来のマンション分譲に加え、ホテル開発など用途の多様化を進めており、収益機会の拡大を図る。建築コストの上昇を背景に、用途選択によって採算性を確保する動きといえる。
外部環境の不透明感も強い。中東情勢について竹内社長は「6月までは問題ないが、8月以降は石油サプライヤーの影響によって変動する可能性がある」と述べ、資材価格への影響を注視する姿勢を示した。
大東建託 (連結)
決 算 26年3月
売上高 1兆9,847億円 (7.7%)
営業利益 1,352億円 (13.8%)
経常利益 1,391億円 (7.5%)
当期利益 990億円 (5.5%)
予 想 27年3月
売上高 2兆500億円 (3.3%)
営業利益 1,420億円 (5.0%)
経常利益 1,400億円 (0.6%)
当期利益 1,080億円 (9.1%)






















