紙上ブログ 不動産屋の独り言 849 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 援助の挙げ句、そんな言い方とは… もう部屋探しはしたくない
住宅新報 2026年4月28日 号 6面

20年以上前の話。近所にA国料理のレストランがあって、妻と週1で通っていた。とてもおいしいし、経営者の女性ともよく話をするようになった。経営者はA国の人だが日本語はペラペラで、夫は旅行会社に勤める日本人。彼女が母国に里帰りする際に我々夫婦も一緒に訪問して、実家にも連れて行って頂いた。当初は評判も良く、経営も順調だったが、少しずつ客足が遠のき、借りている店の更新料もバイトの給料も支払えなくなってきた。味やサービスが落ちてきた訳ではないから、原因が分からなかった。我々としても、その店がなくなってしまったら本格的なA国料理が食べられなくなる。スーパーでも売っているが、味はまるで違う。それで考えた。
授業料を支援
たまたま、私が数年前に離婚して、前妻から私名義の株券が返ってきた。それを含めて私は全部放棄していたので、私からすれば「ないはず」のお金。妻も快く了解してくれて、株を売却して140万円を経営者である奥さんに、「この金は返さなくていいです」と渡した。店を閉める覚悟をしていたからすごく喜んでくれて、更新料もバイトの賃金も払えた。それから数年後、「娘の大学の授業料が払えなくて、このままでは中退することになる。必ず返すからお金を貸してほしい」と頼まれ、授業料を貸した。それはすぐに返してもらえたが、今度はご主人が突然うちの店に来て、「ツアーのドタキャンが入って担当者の私が会社に弁償しなければならない。金を貸してほしい」との依頼。疑問に思ったのでそれは断った。






















