紙上ブログ 不動産屋の独り言 845 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 同業者から受けた難しい相談 いきなり退去通告は乱暴だ
住宅新報 2026年3月31日 号 6面

仲良くしている同業者Bから電話があった。「オタクの近くのA不動産の入居者(高齢女性)から相談を受けている。先にM社にA不動産のことを聞いてみたら『坂口さんのほうが詳しいよ』と言われたので、相談したい」と言う。了解すると、Bは「その女性、A不動産の管理物件に住んでいて、更新の連絡をもらって『連帯保証人が先日亡くなった』と伝えたら、『じゃあ更新はしません。出て行ってください』と言われたと。そんなことってあるのかな。いきなりそんなこと言う業者なの?」と聞く。なるほど。以前は確かにそんなことを言う業者ではなかったが、昨年同社の社長が亡くなった。跡継ぎは業界のことなどまるで分からない娘で、あり得る話だ。
相談もなしに
それで、「連帯保証人が亡くなったからと言って、ただちに契約解除というのは乱暴な話。本人に支払い能力があるかもしれないし、代わりの連帯保証人が立てられるかもしれない。預金残高なんかで保証会社の審査が通る可能性もあるしね。もちろん、家賃だけの問題ではなく、孤独死なんかが起きたら誰が片付けてくれるのか、という心配もあるかもだけど、本人と何の相談もしないで一方的に『出て行ってくれ』はないものだよ。まず、A不動産に契約解除になる理由を質して、向こうの言い分をよく聞いた上で、どう対処したらいいか一緒に考えましょう。場合によっては市役所とか社協に相談しましょう」と伝えた。






















