紙上ブログ 不動産屋の独り言 837 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 元の住所に転送願い 無関係な入居者に申し訳ない
住宅新報 2026年2月3日 号 6面

数カ月前に当社管理物件に入居したMさんから電話が入った。店に来てもらうと、「これって以前の入居者さんですよね。郵便物が私の部屋宛に今も届いています。住民票についても新しい住所で住民登録できないのです」という相談だった。郵便物を見ると、昨年の12月21日に郵便局宛に転居通知が出されている。そして転居先は、前入居者が昨年の7月13日に退去し、今はMさんが住んでいるその部屋になっている。
もちろん、戻ってきて再びその部屋を借りてなどいないし、今は別の人が住んでいるのに、そこに郵便物を転送させているのだ。これが普通の手紙や郵便ならまだしも、転送されて届いているのは二つの別の法律事務所からの赤い封筒。内容証明とかではないが、「重要」「要開封」と封筒に書いてある。
退去後も迷惑
この人物とは以前に紙上ブログで書いた、私が最も苦手とするH氏。無関係なMさんからすれば気持ち悪い話だ。郵便配達員から「この部屋の住人は誰かから訴えを起こされているのか」と誤解を受けかねない。何と言っても差出人は法律事務所なのだから。興味はあっても、まさか勝手に開封する訳にもいかず、私が法律事務所に電話して説明することにした。
昨年7月には退居していて転居先が不明なこと。もう住んでいないにも関わらず再び元の住所に郵便物の転送願いを出していること。今も住民票を抜いていないことなど。各々の法律事務所からは「差出人である当方に返送してもらってください」とのことで、すぐ送り返した。郵便局に行って「転送を取り消してほしい」と頼むと、「本人からの依頼でなければ取り消しできません」という。Mさんには「何か届いたら全部こちらにお持ちください」とお願いした。
住民票に影響
問題は、住民票である。役所の職員は「職権で消除することもできます。ただし、2月に衆院選があり、6月に市議会議員選挙があるので、それが終わるまでHさんの住民票を消除できません」とのこと。役所の職員は生活保護費の二重取りも疑っていた。住民票がなくても、つまりその町に住んでいなくても生活保護は申請できるとか。とことんひどい人である。無関係なMさんには申し訳なく思う。 (坂口有吉不動産・社長)






















