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プレミアム会員限定紙上ブログ 不動産屋の独り言 812 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 最初に取り付けたエアコンが間違い 解決案に家主も了承

住宅新報 2025年7月29日 号 6面

連載: 不動産屋の独り言 〜賃貸現場の喜怒哀楽〜

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紙上ブログ 不動産屋の独り言 812 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 最初に取り付けたエアコンが間違い 解決案に家主も了承

 多摩郊外の2DKのアパートに入居した母子家庭から電話があった。「エアコンが1台付いているのですが、それでは私と娘の部屋の両方を冷やせないので、もう1台設置したいです。費用は自分で出すので、家主の了解をとってれませんか」との依頼。それで、私が40年近く付き合っている電器屋に相談すると、「以前の記録が残っているんだけど、そこのアパート、30アンペアより上げようと思うと電柱から電線を引っ張り直さないといけないから、2台目の取り付けは困難だよ。普通にアンペア数を上げるだけなら東京電力は無料でやってくれるけど、そこのアパートは10万円以上の工事費が掛かるよ。その場合、工事費は家主と入居者のどっちの負担かな。入居者だとするとエアコン代と電気工事代の両方を出せるのかな」とのこと。

知識が足りずに

 更に調べると、設置されているエアコンはワンルーム用の一番小さな2200キロカロリーの機種。2DK全てを冷やすのは厳しい。10年以上前のこと、部屋が空いて貸し出す際はエアコンなしだったが、昨今はエアコンのない部屋の需要は少ないとのことで、「とにかく小さくてもエアコンが付いていればエアコン付きという条件で貸せる」とリフォーム業者から言われて安い機種を付けてしまったようだ。その家主はケチではない。知識が足りなかっただけということだろう。

1台交換で対応

 もう1台を8万円くらいで取り付けられるものと思っていたら何やかやで18万円程度になりそう。かといって昨今の猛暑では我慢することも難しい。悩んでいたら、電器屋が「今のエアコンも10年以上使ってるし、2800キロカロリーのエアコンに替えれば何とか暑さをしのげると思う」とのこと。私から家主に詳しい状況を説明し、「今のエアコンを2800キロカロリーくらいのものに取り換えてあげたらどうでしょう。本人は、2台目は自分で負担するつもりでいたので、退去する際には置いていく、という条件で、8万円のうち6万円を家主さん、入居者に2万円を負担してもらう、ということでいかがでしょうか」と提案したら、「それでいいですよ」とのこと。まだ壊れた訳でないエアコンを取り換えるのだから、それくらいが妥当かな、と思っていたので安堵した。(坂口有吉不動産・社長)

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