紙上ブログ 不動産屋の独り言 811 賃貸現場の喜怒哀楽 滞納家賃の年配客 「留守中に侵入者が」と言うものの
住宅新報 2025年7月22日 号 6面

当社と他社で管理している風呂なしの格安物件がある。賃料は2.5万円~3万円。6畳の洋間に和式のトイレと狭いキッチン、それに一間幅の収納が付いている。エアコンもないから、いくら格安と言っても住むには適さない。帰って寝るだけ、ビジネスホテルの代わりとか物置として経費を抑えて安く使うのを目的として借りる人がいるくらいで、一度空いてしまうと次の入居者はなかなか決まらない。同業者からたまに問い合わせが入るが、広告資料からは見えてこない現況を話すと、大抵紹介するのを諦めてしまう。仲介料がわずかだから気が進まないのではなく、案内が無駄になったら申し訳ないと思う。
支払いが遅れ
そんなアパートの2階の角部屋に、10年近く住んでいる年配男性がいる。職業は居酒屋の調理人で、家賃は3万円だが、この5年は家賃が2カ月分ずっと遅れている。更新のたびに「更新料に遅れている家賃を足して支払うように」と言っているが、「いっぺんには無理。毎月3000円ずつ上乗せして払う形でどうか」と言い、家主と相談して認めたが、段々と家賃だけの振り込みになり、いつまでたっても追い付かない。更新時に強く言うたびに、「あの部屋、私がいない時に誰か入ってるんだよね。朝仕事から帰ってくると昨日の午後に家を出た時とテレビのリモコンを置いた場所やいつも置き場所を決めている机の上の荷物が違う場所に移動してる。夜はいないことを知ってる奴が合鍵を使って侵入してるんじゃないの。何も盗られていないけど気持ち悪くてさ」と言う。遅れている家賃をチャラにさせようという魂胆か。






















