紙上ブログ 不動産屋の独り言 807 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 こんな家主ばかりならうれしい きちっとした対応で一貫
住宅新報 2025年6月24日 号 6面

当社で通常の管理をしているマンションの家主の娘さんから電話が入った。家主夫婦は高齢で、今は一緒に暮らす娘さんに家賃管理を任せている。「302号室のMさんの家賃が遅れているのですが、どのように催促したらよろしいでしょうか」とのこと。本来、Mさんは真面目で几帳面な入居者。電話があったのは月初めの4日で、家賃が遅れていると言ってもたかだか4日間だ。普通なら「遅れている」とは言わない許容誤差の範疇と思われるのだが、「私はそういうのがダメなんです。約定通り、きちっとお支払い頂かないと気持ちが悪くて」と言う。まあ、間違いではない。
代理対応は辞退
もしかすると「不動産屋さんから催促してもらえないでしょうか」という依頼かな、と思って、「それでしたら、私からやんわりお伝えしますね」と言ったら、「いいえ、そういうのは私がします。不動産屋さんには管理料もお支払いしていないのですし、それは家主の仕事ですから」とのこと。そういう家主は非常に珍しい。管理料など一銭も払ってなくても、「おたくに管理させてやっているんだからタダでやってくれて当たり前」とばかりに、嫌な仕事は簡単に不動産屋に振ってくる家主は少なくない。管理会社に押し付けて、自分は理解がある家主という顔をされてはたまらない。ただ、もしキツイ言い方をしてトラブルになるのも困るので、「大丈夫ですよ、そういうのも管理会社の仕事ですから」と心にもないことを言ったのだが、強く辞退された。






















