外国人賃貸 リッチ層増で受け入れ商機 満室経営、採用観点でも
住宅新報 2025年1月28日 号 6面

同セミナーでは、外国人専用の家賃保証を行うグローバルトラストネットワークス(GTN、東京都豊島区)の後藤裕幸社長が、外国人市場の拡大をテーマに講演。アフターコロナ下での電子契約の普及を始め、高額賃貸に暮らす留学生や日本に移住する超富裕層など近年の外国人入居者の特徴を解説した。制度変更・緩和を背景に、給与水準の高い正社員労働者が急増していく中で、賃貸入居対象者として受け入れを強化していくメリットを説いた。
熊本県の明和不動産(賃貸事業部エリアマネージャー・川井田昌康氏)は、台湾の半導体製造会社TSMCがもたらす同県内の住宅確保や賃貸市況への影響を紹介。母語対応のコールセンターや駆け付けを行うサポートサービスの開発と、外国人従業員の採用により、外国人の住みよい地域づくりを進めていく考えを示した。
また、多言語コールセンターを全国の管理会社に提供するブリッジライフ(東京都豊島区)の飛田雅人代表取締役は、「契約者が無断帰国し、同居者だけが住み続けている」「申し込み書の不備で家賃が引き落とされない」など、トラブル実例と対応方法を紹介。「トラブルは当然起きるが、長期安定の運用基盤さえあれば外国人入居はうまくいく」と語り、オーナー、管理会社と共に、三方よしの仕組みづくりを求めた。
リスク対策も着々
3者からは、管理物件の空室解消として外国人の受け入れは必然の対応であることが示された。文化や言語の違いから居住トラブルが発生することは当然とし、それに対する契約・言語サポートなどリスク解消のサービスを積極的に活用する視点が重要だ。
加えて、外国人材を自社に迎え入れ、賃貸管理現場の貴重な戦力として育成につなげる環境整備の展望も示された。日本に住みたい外国人の住まい探しはもちろん、優秀な営業人材として活躍することは自社の既存社員に対しても成長要因となりうるからだ。
セミナー受講者からは、初期投資や退去・解約時のトラブル解決などの質問が多く寄せられ、具体的な行動の後押しとなったようだ。他方で、企業体力や人口流入が見られるエリア性、業務変容の不透明さがブレーキとなる側面もある。ただ、既存領域で二の足を踏むうちに、商機の源泉を手放すのはあまりにも惜しい。少なくとも自社の事業構成の柱とすることが可能か、具体的なシミュレーションを進めていく必要がある。






















