紙上ブログ 不動産屋の独り言 755 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 細かすぎる法人契約の客 事前の要求で振り回されて
住宅新報 2024年6月4日 号 6面

当社で広告を出して半年以上決まらなかった物件に、法人契約で申し込みが入った。社宅扱いにするようで、入るのはベトナム人男性2人。だが大変なのは入居者ではなく、「あらかじめ重説と契約書のひな型を送ってほしい」と法人からの要求が細かい。FAXで送ったら、それぞれの条項について説明や削除を要求され、表現を変えるよう言われた。当社の契約書は元々がアパートを建てて管理をしていた大手建設会社の頃から使っているもので、時代の要請で変更した条項もあるが、今まで30年間でトラブルになったことはない。
条項は極力削除
「町内会の加入義務はあるのか。ないなら削除してくれ」と言うが、「町内会には入らなくて構いませんし、もし自分の意思で入るなら、会費は自分で払ってくださいということです。アパートは人の入れ替わりがあるので『町内会に入ってくれ』という要請は他のアパートでもなかったので気にしなくていいです」と言うと、「だったら最初から削除しておいてくれ」との要求。他のアパートでトラブルが起きていたのか、削除しないと納得しなさそう。その条項は「町内会の会費、光熱費や通信代金は入居者負担」とうたっているので、削除して書き直すのは面倒。それで「町内会の会費」という6文字だけ横線を引いて修正印を押すことで納得してもらったが、それだけでは終わらない。入居者が引っ越してくる日割り発生前日のこと、会社の担当者が物件をチェックしに来て電話を掛けてきた。






















