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プレミアム会員限定紙上ブログ 不動産屋の独り言 727 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 貸家の家主が親戚の家主を紹介 無茶ぶりに四苦八苦して

住宅新報 2023年11月7日 号 6面

連載: 不動産屋の独り言 〜賃貸現場の喜怒哀楽〜

管理(賃貸・分譲)
紙上ブログ 不動産屋の独り言 727 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 貸家の家主が親戚の家主を紹介 無茶ぶりに四苦八苦して

 近所で管理している小さな貸家の家主から電話があり、「私の従兄弟が貸家を持っているけど、入居者が決まらなくて困っている。オタクを『うちがお願いしている業者はすぐ決めてくれるから相談して』と紹介した。面倒をみてやって」とのこと。

 すぐ決まるかどうかは物件次第だろう。そんなふうにプレッシャーを掛けられるのはつらい。とにかく物件を見てから「当社で受けるかどうか決めることにしよう」と思っていたら、すぐに電話があった。話を聞くと、一般媒介で2社にお願いしていて、そのうちの1社は私が親しくしていて信頼できる業者。一般媒介であっても「管理を取った、取られた」なんてことになるのは避けたい。

条件は多く

 念のため、その業者を訪ね事情を話すと、「なかなか決まらないと言ってもまだ空いてから2カ月ですしね。坂口さん、受けないほうがいいですよ」と笑う。家主を失いたくなくて言っているのではないことは間違いない。「実は、あの大家さん、すごく気が短くて私も以前に大げんかして、『もうお断りします』と言って降りることにしたら、しばらくしてお詫びに来たので仕方なく今も募集はしています」と言う。

 私もその前に家主と会っていたので、それは分かる。家主が一般媒介にしているのも、その会社で直に決まれば広告料を払わなくてもいいから、というのが本音らしい。だが、一般媒介だと客付けが遅くなる。更に「小さな子供がいたらNG、ペットも不可、1年間の定期借家か建て替えの短期契約を希望」と自分でハードルを高くしている。

ニーズに合わず

 専任媒介と一般媒介のメリットとデメリットを説明し、「当社でなくて構いませんから専任でどこか1社に任せたほうがいいと思います。短期貸し限定にするなら、そういうお客さんを対象にしている業者があるので紹介します」と言ったら、既に相談はしているみたい。正直、当社にも1年近く次の入居者が決まらない部屋がある。家賃設定も適正だし、決まらない理由は「今のお客さんのニーズに合わなくなっているから」。駅前に移動することなどできないのだから、全面的にリノベーションしないなら待つしかない。説明したけど納得はしてないだろうな、と思う。 (坂口有吉不動産・社長)

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