定期借地借家協会、新活動へ 高齢者居住にも意欲 空き家・空き地問題を解決
住宅新報 2022年10月25日 号 7面

活動方針を議論した前回の会合
全国定期借地借家協会(増井聡彦代表)は今後の活動目標として、全国的に深刻さを増している空き家・空き地問題と高齢者の居住対応を重要テーマとしていくことを決めた。「定期借地権と定期借家権の活用がそれらの問題解決に大きく寄与することが確かめられたため」と同協会組織渉外理事の速水英雄氏は言う。
例えば、経年と共に空室が増え収益性が低下し始めた賃貸マンションを期間30年の建物譲渡特約付き定期借地権付きマンションに切り替えるとか、老朽化した区分所有マンションは底地を事業者に売却、その資金で建物をリノベーションし、その後は事業者が定期借地権マンションとして運用していく手法などが注目されつつあるという。
また、新たな居住形態として定着しつつあるシェアハウスは定期借家権での入居が原則化しているし、空き家になった大型戸建て住宅を事業者が借り受け、一人暮らしの高齢者と若い世代が助け合いながら暮らす多世代同居型シェアハウスとしていく事業なども社会的関心を集めつつある。
同協会は今後、こうした定期借地借家権の普及に欠かせない人材育成にも力を入れる。ただ、空き家問題の背景には単身高齢者世帯や少子高齢化の急進など我が国が抱える構造問題が大きく関わっている。認知症の増加で境界確定が進まず、空き家・空き地の活用や処分が進まないといった問題も懸念されている。
そこで、このような社会背景を踏まえつつ、効率的に空き家・空き地問題を解決していく専門家としては、定期借地借家権関係にとどまらず、成年後見制度や家族信託制度など高齢者対応関連の制度にも精通している必要があるという。
そのため、同協会としては今後も関連する専門家や団体などの参加を積極的に受け入れ活動を活発化していきたいとしている。同協会は来る11月22日に東京で開く総会で、これら新たな活動方針を正式に決定する。






















