墨田区京島、地域に新たな資産を創り出す 暇と梅爺 後藤大輝代表取締役に聞く 行政と築古活用の合意点が課題
住宅新報 2022年8月23日 号 6面
暇と梅爺(東京都墨田区)では、遊休不動産の利活用に取り組んでおり、現存する建物を使い街に新風を吹き込む。後藤大輝代表取締役は、映像制作の仕事に携わっていたが、住んでいた街に魅了され、街づくりが本業に転じた。 (1面記事参照)
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――築古利活用の魅力は。
「映画監督を目指して専門学校に通った後に映画作りをしようと様々な場所に住んできた。短編映画を撮るために台東区谷中に住み込んでいたが、谷中の古い街並みとそこに関わるコミュニティに触発され、新しい映画作りの拠点を探そうと08年に墨田区京島に移り住んだ。歴史のある古い家屋が多くて創作活動をするアーティストや文化・芸術を発信する拠点に向いている。長屋文化を継承していきたいと考えるようになった」
――築古物件の再生に関する地域の反応はどうですか。
「木密地域であることから約40年前から防災観点の街づくりが先進的に行われ、地域の人々の価値観は古いものは危ないという認識が根強い。一方、現存する建物をどう生かすかという取り組みも広がりを見せており、京島エリアでその可能性があるんだと応援する人と、半面、耐火性や耐震性など見えない部分に関する不安の声が上がったりもする。『すみだ向島EXPO』を10月に開催する。3年ぶりの回遊式の街中博覧だ。建物の現状や防災対策など我々の取り組みの紹介と地域に新たな資産を創出していることをアピールする。非営利団体八島花文化財団も10月頃に設立予定で、これを不動産や建物の受け皿に事業の仕組みを考える」
――行政の反応について。
「墨田区役所建築指導課と連絡を取りながら現状を把握して安全には配慮している。ただ、行政側は建物の危険性を訴えて築古の建物を除去し、新しいモノにする意識が強い。古い建物を生かすのは応援したいが、新築基準ではない現実とのジレンマ。区単体としてコミットしにくいのだな、とも感じる。国や都、新興企業を応援する経産省などを巻き込んで築古を利活用する合意点を墨田区と探る必要がある。我々のような取り組みを応援する企業も増えた。電鉄系は沿線もにぎわい創出を考える。そうした投資の足かせにならない方向感に期待している」
























