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スタンダード会員限定ひと  価値は〝魅せ方〟にもある  デジタル化で地図の可能性を追求するマップル取締役 宇津井聡史さん

住宅新報 2021年9月14日 号 2面

連載: ひと

管理(賃貸・分譲)
マップル取締役 宇津井聡史さん

マップル取締役 宇津井聡史さん

 それを見ては、時間を忘れて、想像を膨らませていた。父親が揃えていた全国の〝地図〟だ。古都近くで時の移ろいを感じながら住む今の街も、生まれも育ちも関東圏を離れていない。その影響からか、趣の違う風情に魅了され、異郷を感じられる旅行が好きだ。そこでは地図が欠かせず、仕事にもつながっている。

 社内の業務歴は、異色なのかもしれない。経営や事業の戦略、新規事業の開発などの部署で〝新しさ〟を生み、経験を積んだ。地図を軸にした情報発信で「いかに日本の魅力を伝えられるのかに苦心した」という訪日外国人向け事業の立ち上げにも尽力した。移住や物件購入を検討する外国人をサポートしようと、不動産会社とも協議を重ねた。

 「不動産と地図は、親和性が高い」と思う。グループの昭文社に運営を引き継いだ「マップル地図プリント」は、セミオーダー地図をECサイトで購入可能にした。ニーズに応えて不動産仲介会社などに好評だ。自社の成長のため、新たなサービスを常に生み出し続ける責務がある。最近の表現方法は〝デジタル〟だ。

 デジタル企業として、地図に関わる膨大なデータを持つ。20年4月の持株会社体制の移行で設立したマップルの現行事業の前段階的な取り組みともなるデジタル事業に先行して携わり、「地図は〝魅せ方〟次第でもある。その価値はますます広がる」と感じている。可能性の結実という意味では、地図は〝未完成〟だ。

 自然災害が頻発して、ハザードマップなどで「新たな社会課題に向き合う役割や使命も帯びている」。俯瞰(ふかん)できる地図の一覧性は、街の姿や居住の魅力を伝える有効な手段。表現方法に醍醐味を感じ、挑戦が続く。デジタル時代ながら、「新たな価値の萌芽になりうる原点の〝紙〟の地図も手放せない。いつもそばにある」。(坂元浩二)

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