トップインタビュー 間所暁彦 氏 スタイルポート 3Dで暮らしを描きやすく 代表取締役
住宅新報 2019年10月22日 号 7面
――内覧を最新技術で。
「分譲マンションでは、間取り図とモデルルームなどで購入者の意思決定をサポートしている。ただ、実際と〝イメージが違う〟とギャップがあれば、購入者は判断しづらい。そこには、物件の魅力を伝えきれず、販売活動の生産性を低めてしまう事業者側にも課題感がある。もっと最適な方法でその物件の空間を購入者と販売者が共有できないだろうか考えた」
――空間を共有する。
「フル3Dで内覧できる。スマートフォンで気軽に閲覧可能なエンジンを独自に開発した。写真系のVR内覧では室内の定位置から見る形が多い。当社が強くこだわった3DCG(コンピュータグラフィックス)は室内をあたかも歩くように、高さや広さなどのサイズ感を体験できる。まだ現実世界で形となっていない住空間もデジタル技術で現出させる。購入後の暮らしを描きやすいと思う」
――暮らしを描く。
「当社社員の8割を占める建築士やIT系、グラフィック系のエンジニアが手掛ける立体画像は、単純なイメージではなく、深い理解の下に、実際の設計図面に即して構築する。2次元の間取り図では得られない世界観を創出する。米国の競合企業と比べてもデータを読み込むスピードは格段に速い。例えば、画像を閲覧できるURLをメールに貼って購入検討者に送信すると、すぐに自宅のパソコンでその物件の室内を自由に歩くことができる」
実世界のように
――自由に歩く。
「3D空間を歩きながらキッチンや寝室などの好きな場所にも飛べる。仮想でソファやベッド、テーブルなどを配置できる。家具は寸法を変更できるため、仮想の人間も置くと、生活動線を確認できる。実世界のような体験を得られると思う。現在は開発中だが、欲しい家具などのインテリアを、その画面上でクリックしてネット注文もできるようにする。室内設備の取扱説明書も搭載して、故障時の対応や照明器具など消耗品の交換時期をお知らせする。それらの履歴を残す機能の実装も考えている。外部サービス事業者とも連携を広げ、生活や家族構成の変化で必要になる家事代行などを依頼できるように、生活全般の総合サービスを将来構想で提供していく。豊かな暮らしの実現を支援したい」
――生活総合サービス。
「購入検討者が室内のどの点に着目しているのかを分析できる新機能も既に搭載している。自身もこれまで、ゼネコンでの不動産開発のほか、竣工検査と内覧会の運営サービス、不動産投資法人の上場業務、投資用不動産の開発に携わり、事業者の気持ちがよく分かる。物件の新商品の企画段階や設計での仕様検討などにも使えるシステムに機能を拡張する計画もある。物件購入時に加え、これらのビジネス上でも立体空間で意思疎通を図れる〝コミュニケーションツール〟として活用してもらいたいと思う」
























