不動産市場異聞 大東建託賃貸未来研究所 麗澤大学客員准教授 宗 健 第3回 空き家は家賃下落の犯人ではない
住宅新報 2019年10月15日 号 7面
連載: 不動産市場異聞
住宅・土地統計調査(以下、住調)によれば、賃貸住宅の空き家率は全国平均で18.8%程度。この平均2割弱の空室が原因で家賃が下落している、と当然視されても不思議ではない。しかし、住調の空き家率はそもそも過大に算出されている可能性が高く、「空き家率は高い」との思い込みが、家賃下落を招いている固定観念に繋がっているとも考えられる。
家賃との関係は薄い
筆者の分析では、空き家率と家賃の関係は相当薄く、空き家率が1%上昇した時に東京23区では家賃が0.13%下落する。同様に名古屋市で0.08%、札幌市で0.05%、仙台市で1.25%、福岡市で0.06%それぞれ下落する。大阪市のみ0.21%の上昇がみられる。 東京23区では空き家率が10%上昇したとしても、家賃は1.3%しか下落しないことになる。空き家が家賃に与える影響はほとんどないと言える。























