ドローン インタビュー 宮谷 聡氏 エアロボティクス カントリーマネージャー 空から革新の技術を生み出す
住宅新報 2019年7月23日 号 6面

「画像解析精度も強みに日本で訴求したい」
――日本に進出した。
「14年にイスラエルで設立し、16年に豪州に拠点を、18年には米国へ本社機能を移し、19年5月にシンガポールと日本に同時に拠点を設けた。日本は自然災害が多く、ドローン操縦者を含めて労働力不足の状況にあり、当社製品の特長を生かせる普及の商機をとらえた。日本では各地の県庁所在地に当社のドローンを配置してもらいたい。海外実績をふまえて法整備にも貢献したいと考えている」
――商機があると。
「通常時と災害時の両方で使ってもらえるようにするため、普及を長期プランで練っている。当社ドローンは2立方メートルのコンテナに格納する。自動で屋根が開き離着陸し、バッテリーも交換する。墜落の恐れがあれば、パラシュートが開く。完全自動化で省人化を叶える。他社との違いは自社で技術試験場を備え、飛行の安全性も追求している点にもある」
震災復旧で
――安全性が強みに。
「利用シーンは通常時はゼネコンや警備会社などが施工管理、測量、巡回、監視などに使える。震災時には被災状況を初動確認し、復旧に際しての現地調査にも役立つ。被災地に直接人が出向くことなく、事前データと被災後の状況を比較して損壊状況を自動判定する。今回の東京海上日動火災保険との連携は、通常は損害鑑定人の調査で保険金の支払いまでに1カ月程度掛かる期間をドローンで短縮することが狙いにある」
解析も強みに
――被災時に。
「データの解析にも当社は強みを持つ。この解析過程にコストや時間が掛かるために、ドローンが普及する上での課題になっている。国内でのドローン市場を広げたい。そのためには、単純にドローン製品の販売だけでは効果がない。日本の厳しい要求水準に適合するように、現地調査の水準や解析精度を一層高めることで、日本に貢献できると考えている」
――市場を広げる。
「交通渋滞の状況確認や橋りょうの点検など、使える用途は非常に幅広い。様々な分野でドローンは活躍できる。例えば被災確認でも、人海戦術に頼ることなく、これまで掛かっていたコストや時間、危険性を抑える。有用性の実績を示していく。例えばドローンを飛ばし、少しでも早く、応急危険度判定を行うことができれば、家を失った人たちの住まいや生活の再建に寄与できると思う」
インフラとして
――人々の役に立つ。
「各地に配置してもらい、シェアリングのイメージで社会インフラの役割を果たしたい。あくまでドローンは、データを取るツールであると考えている。その大量のデータで実現できることは多く、今後は、建築関係先と知見を共有していく。自身も、宇宙飛行士を目指して東京大学やJAXA、フランスの大学院、エアバスで学び、空に夢を描いてきた。ドローンを通じて革新の技術と可能性を生み出し、皆さんの願いを叶えたい」






















