輝く女性 インタビュー 浅見清夏氏 古民家から始まる地方創生 ハウスバード代表取締役社長
住宅新報 2019年5月7日 号 6面
――古民家を再生する。
「蓼科や伊豆などで、あまり別荘が利用されていない現状が見えて、すごく、もったいないなと感じていた。民泊新法(住宅宿泊事業法)が施行されたものの、米国や欧州の動向から、国内も条例で規制の方向性になると推測した。そこで調べると、一定要件を満たせば、戸建て住宅も旅館業の許可を得られ、民泊と同じように運用できる。訪日外国人の増加傾向の中で、ホテルなどが不足している。より日本を感じてもらえる宿泊施設の供給に貢献できると考えた」
旅のスタイル変える
――宿泊施設不足。
「古民家の再生を事業として成立させれば、不動産の活用に多様化を図れる。旅のスタイル、暮らし方も変えてくれる可能性があるとの思いに至った。そこで当社が旅館業許可を受けられる古民家の空き家物件を探索し、投資分析した上で投資家に提案する。投資決定すれば、投資家が取得する土地・建物を当社がコンサル、プロデュースする。投資家によっては自身のブランドを持つ。それに沿うコンセプトづくりやデザインを意向に合わせてアテンドもする」
――プロデュースを。
「当社の一方的な思いではなく、特長となるが、投資家オーナーと一緒につくりあげていく。地域の色や投資家の想いの形をリノベーションに注ぎ、一棟貸切型のゲストハウス(旅館)として再生する。訪日外国人の利用が多く、和の陶器を置いて掘りごたつを施すなど、日常の暮らしを演出し、日本らしさを表現する」
――暮らしを。
「当社の建築士やパートナー企業と力を合わせて具現化する。民泊ではマンション内に単純に調度品を置くレベルのものが多い。当社では単なる町家風ではなく、間取りの変更やデザイン面でも高級感を映し出しながら、日本を体感してもらいたいとの願いを込めている。開拓する物件は、5~6人以上が宿泊するグループ旅行の規模を想定し、ビジネスホテルと一線を画している。大手のOTA(宿泊予約サイト)と提携し、集客面でも運用を代行する」
高い投資のメリット
――一線を画す。
「投資の観点では、賃貸の実質利回りが3~5%、中・大型ホテルで5~6%、当社のような一棟貸切旅館は6~9%と言われ、投資メリットが高い。投資の側面だけでなく、物件の魅力を高めており、建物内にはキッチンなどがあるため、宿泊者が利用しない際には、投資家オーナー自身の別荘や、セカンドハウスにも使える。低・未利用の空き家だった状況と比べると、活用方法の幅が広がり、使い手の自由度が高まる面も魅力だと思う」
――活用の幅が広がる。
「事業を始めたのは、以前に戦略コンサルティング会社に勤務していた時代に、多忙な中で軽井沢の義理母宅に泊まりに行ったことがきっかけにある。自然の中でぜいたくにゆっくりと幸せな時間が流れ、その良さに改めて気付いた。それならば自身で実現しようと、第一弾で京都の物件と中国人投資家をマッチングした。学窓時代に留学した中国との不思議な縁も感じた」
――ぜいたくな時間。
「空き家対策のオーナー提案の一つで、不動産会社の皆さんに当社のノウハウを活用してほしい。運営では地元企業と連携し、地域経済やまちの活性化に少しでも貢献し、地方創生にもつなげたい。投資家や宿泊者、地域をつなげて素晴らしい時間を共有する。それを皆さんと一緒に体験すると、きっと楽しいと思う」
























