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プレミアム会員限定輝く女性インタビュー チーフ 千野惠美子氏 大 東 建 託 商品開発部    企画・インテリア課 美しさの調和を追求したい

住宅新報 2019年1月1日 号 6面

管理(賃貸・分譲)
  • 輝く女性インタビュー チーフ 千野惠美子氏 大 東 建 託 商品開発部    企画・インテリア課 美しさの調和を追求したい

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 ――名称の意味は。

 「当社グループや賃貸住宅の旗印(フラッグ)、旗艦(フラッグシップ)となる希望を込めた。CLT(直交集成材)を使う「屋根」を未来の風にはためく大きな「旗」に見立て、それぞれの英語から造語した。ここでの出会いから会話や考え、提案を生み、既往の変遷を含めて、未来を開く当社の将来ビジョンや〝本気〟を社内外に示したい」三角の大屋根

 ――未来にはためく旗。

 「今回の建物設計は、数年前の当社の建築家コラボ企画が縁で、マウントフジアーキテクツスタジオ一級建築士事務所を営む、建築家の原田夫妻に依頼した。初めてデザインを披露された時、単純にボックス型の模型だけがあり、こちらはキョトンとした。ただ、すぐに三角の大屋根を斜めに載せて改めて見せられ、旗のように見える大胆なデザイン(下図)は、建物の〝魅せ方〟として驚いた」

 ――魅せ方が特長に。

 「建築は、意匠性の格好良さだけでなく、社会的背景や歴史、思想、人間関係が織り交ぜられたものと考えている。それが全国に広がり、日本の風景を形づくっている。原田夫妻はお子さんがいて、入居者や次のオーナー世代に重なり、子育てなど生活者の視点を重視している。奇をてらわずモノの本質を説き、世の中にあるものに自然な形で建築を通して回答を出す、その設計思想に共感した」

建築の強さ

 ――建築で回答を。

 「建築の強さは、表層的なものだけでは伝わらないと思う。人の動き、流れを建物に重ね合わさなければならない。原田夫妻とは当初から深い議論を重ねており、詳細は今後になるが、意匠設計担当の自分としては現在、建物がつくる文化を、どのように伝えられるのかを考えている。当社の今の取り組みや未来を細かく説明しなくても〝感じてもらえる〟ような建物にしたい」

 ――未来を。

 「エントランスアトリウムから展示や研究ゾーン、実物大のモデル棟を巡る約2時間の見学コースで体感してもらう。賃貸住宅の技術力や資材などのハード面、35年一括借り上げの長期安定事業を支えるシステムなどのソフト面まで伝える。従来の住宅展示場とはまったく違い、来場して面白かったと印象に残るようにする。建物自体がそうであるように、段階的な未来の姿から当社の挑戦心を描いて〝大東ブランド〟を建物全体を通して明らかにし、伝えていく」

 ――挑戦する姿を示す。

 「こうした建物はシンプルなようで実は難しい。挑戦する姿勢は社内に波及し、士気を高める。地域や社会貢献の観点で建築学生の卒業展や社会科見学の企画も検討する。物件オーナーの困りごとの回答を提示し、安心も提供する。CLTの採用を通じて環境問題に対する当社のスタンスを示し、外に開かれた活用を考えている。プロジェクトの過程で今はワクワク感よりもドキドキ感が強い」

どう向き合うか

 ――気持ちが高まる。

 「設計事務所に在職時に横浜赤レンガ倉庫や劇場、分譲マンションに携わったが、自分の中では未だ満足はない。成功を感じれば先はないから。当社に入社して初めて携わる賃貸住宅は独特で可能性は広い。様々な人が使う点は同じでも、個々が自分だけの空間をつくり、歴史をつむぎ、住み手が変っていく。機能性や使われ方、空気感などいくつもの美しさがある。賃貸住宅で社会課題にどう向き合うのか。正解は未だ分からないが、心も美しく、人が気持よく感じられる空間づくりで〝美しさの調和〟を追求していきたい」

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