大東建託 空き家問題やまちの再生探る 東京で賃貸フォーラム開催 賃貸住宅は供給過剰か
住宅新報 2017年9月19日 号 6面

空き家問題の本質は何かを考えた
大東建託はこのほど、「賃貸フォーラム2017」を東京・芝公園のザ・プリンスパークタワー東京で開き、基調講演やパネルディスカッションで空き家問題やまちの再生などを考えた。
冒頭ではまず、同社社長の熊切直美氏が17年3月期に9期連続の増収・増益で過去最高を更新した業績を紹介。今期計画でも引き続き好調な業績予想を説明した。
続いて今回のフォーラムのテーマとして、空き家問題で「賃貸住宅は本当に供給過剰なのか」と問題を提示。リクルート住まいカンパニー住まい研究所所長の宗健氏が基調講演で、「空き家数は過大に算出されている可能性が高い。適正な空き家率をやや超える場所がある程度ではないか」との見解を示し、「住宅ストックの総量は全国で充足しているとしても、広さや品質のアンマッチが地域ごとにある。当面は一定量の新築着工が必要」とした。
更に今後の業界状況を、「高齢化や未婚率の上昇、持ち家率の低下などの環境変化に対応できる、できない、といった不動産物件や事業者に二極化する」と分析。所有者不明土地問題など「従来にはない課題に対応する社会的枠組みが必要になる」と提言した。
パネルディスカッションでは宗氏や熊切社長のほか、まちづくりカンパニー・シープネットワーク代表の西郷真理子氏をパネラーに、今後のまちづくりを考えた。
世帯数や住宅戸数、持ち家率の趨勢を追い、自動運転自動車やコミュニケーションツールのデジタル化などの最新技術も踏まえ、住宅市場が直面する物件・居住者・所有者・事業者の4つの高齢化の進展を再確認した。
地方都市で地権者が設立した街づくり会社による再開発、江戸時代の町家をホテルに修復した空き家の活用、小規模連鎖型の再開発によって現代町家の町並みと生活文化産業を創造した事例などを示しながら、まちの再生では、「人々が帰属意識を持てるコミュニティや空間の単位をマネジメントの単位としてとらえること」が重要と述べた。
中心市街地などの「地域に根差したディベロッパーをまちづくり会社とし、ハード面に偏った従来の公共事業とは違う、ハードとソフトの導入・運営を同時に行う主体を公的に支援することが必要」とし、更に、「エリアへの集中投資による合理的な再生で、エリアとしての競争力を復活し、維持・改善できる」と結んだ。






















