震災時の管理業務対応学ぶ 管理協アドバンス研修
住宅新報 2017年6月20日 号 6面

聴講席は、ほぼ満席に
弁護士の篠原みち子氏は、例年の研修で人気テーマの「マンション管理に係る最近の紛争事例」を紹介し、「理事長の管理費横領行為による管理組合の損害で、管理会社に善管注意義務があるのか」など、最新判例を分かりやすく、ひも解いた。
続いて、「大規模災害時の実例」をテーマに、まず、熊本地震などでの復旧と復興の道のりについて、大和ライフネクスト部長の久保依子氏が、「管理組合の要求水準が高くなっており、管理会社は適時適切な情報提供と、現実的な被害減少策を組合と探っていくことが求められている」と提起した。
次いで、被災マンションの実務上の問題点について、弁護士の梶浦明裕氏が、「区分所有法、被災マンション法、被害認定や応急危険度判定などの5つの被害救済の制度があり、正しく理解し、説明できなければ、管理組合からのクレームになる。震災に備えた管理規約と細則を整備し、防災訓練や耐震設備の見直しが必要」と指摘した。
更に、管理協調査部の田中昌樹氏は、実際に被災したマンションについて、「管理組合は緊急工事や管理費徴収など様々な意思決定に直面する。被災後の解体・取壊しの合意形成のためには、被害の実態を明らかにすることが前提となる。管理会社は復旧のための提案の内容と体制の準備をしておくこと」と注意を呼び掛けた。
また、篠原弁護士は、被災マンション法における建物取壊し決議と問題点について、登記簿の確認や名簿、緊急連絡先の更新、区分所有者の調査が平常時から必要と説明した。
研修の最後には、5月30日に改正施行された個人情報保護法に関連し、管理会社と管理組合に求められる対応内容などを紹介した。






















