明海大不動産学部 団地再生でリノベ提案会開く 最優秀は「再婚できる団地」
住宅新報 2017年1月31日 号 6面

様々な提案が発表された会場の様子
明海大学不動産学部はこのほど、同大学のカリキュラム「不動産管理演習」において千葉市花見川区に立地する西小仲台団地を対象とした、団地型マンション再生のためのリノベーション提案発表会を行った。
西小仲台団地は、JR総武線稲毛駅からバスで約10分の立地。エレベーターのない5階建ての団地型のマンションで、総戸数は990戸。間取りは3DKで、専有面積は49m2。竣工から約43年が経過し、居住者の高齢化も進行。コミュニティ活動は活発に行われているが、4階と5階住戸の低価格化が進行している状況にある。
課題は、管理組合が団地の数住戸を取得した上でリノベーションを行い、賃貸経営することを想定したもの。団地再生の足掛かりになるような計画立案を学生に求めた。
本発表会の特徴として、実際に西小仲台団地の管理組合関係者も発表会に参加し、学生の発表に耳を傾けている点が挙げられる。学生20人が発表を行い、「西小仲台団地工房計画」「外国人の住みやすい環境づくり」「4年で差がつく寮生活」「アニメで団地再生」「サーファーのための住宅」など、様々な提案が発表された。
現地での提案も予定
指導教員である、同学部准教授の小杉学氏、同学部非常勤講師の藤木亮介氏(スペースユニオン代表)と大山啓氏(TATO DESIGN代表)による評価の結果、3年生の大賀茂さんが発表した「再婚できる団地」が最優秀賞に選出された。
シングルマザーをサポート
「再婚できる団地」は、近年増加傾向にあり、経済的に苦しい状況にあることの多いシングルマザーを団地がサポートすることで、再婚できる団地としてブランディングし、居住需要を増加させ団地に活気を呼び戻すというもの。具体的には、シングルマザーを支援している日本シングルマザー協会に婚活イベントを開催してもらい、管理組合は場所やイベントへの協力を行う。同協会には入居者の紹介等も行ってもらうというもの。更に、管理組合が空き店舗を近隣企業に無償提供し、企業に団地内入居者を雇用してもらうことで団地内に雇用の創出を生み出すことなどを提案。その他にも、管理組合にとってリスクの少ない様々な仕組みが提案されている。
最優秀賞について指導教員は、「着眼点だけでなく、様々な仕組みについて、工夫を感じることができた。提案について根拠も明確にしており、資料としての完成度も高かった」と評した。
発表会全体について、西小仲台管理組合関係者は、「自分たちでは気付かない新しい視点の提案をもらうことができた。提案にはコストやその回収期間も記載されているものが多く、よく考えられていると感じた」と感謝の言葉を述べた。
最優秀賞を含めた数人は後日、実際にマンションの団地再生委員会に出席し、提案を発表する予定となっている。






















