紙上ブログ 不動産屋の独り言 352 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 売主、買主間で直接取引を勧める会社 片方の側だけに立つ姿勢は…
住宅新報 2016年5月17日 号 7面
先日、テレビの情報番組を観ていたら、マンション購入に当たって「私はこれだけ得しました」という特集を組んでいた。それぞれが得した金額はおおむね300万円から500万円くらい。物件価格の8%に相当したりする。売主と買主の間に入って、仲介料が掛からないだけでなく様々な値引き交渉を買主に代わってしてくれたり、アドバイスを与えてくれるようで、今まさにマンションを購入しようと考えている人にとっては頼もしい味方、と言えるだろう。
足元を見て叩かれ
だが、ちょっと変である。賃貸の直接取引の会社が誕生した時も書いているが、世の中には「買いたい」と思う人とほぼ同じ数だけ「売りたい」という人がいる。買い手からすればありがたいが、足元を見られて叩かれる売主からすれば迷惑な話だ。たとえ早く売却ができたとしても、である。世の中、何でも「途中(仲介業者)を省略して費用を抑えられればいい」というものではない。それで飯を食っている人は大勢いる。たしかに、現在の仲介料のシステムはリーズナブルとは言えないが、片方の側にだけ立って仲介する会社の姿勢は感心しない。プロとしての仕事と責任を全うしたなら適正な手数料を受け取るのが当たり前。それを放棄することで集客するのはプロではない、と思う。そんなのは自由経済の原則でも何でもない。






















