紙上ブログ 不動産屋の独り言 343 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 ついに孤独死したクレーマー(まとめ) 持つべきものは良き仲間たち
住宅新報 2016年3月15日 号 9面
この、孤独死した男と、現在「契約解除」を求めて家主さんと私とで裁判を起こしている生活保護の人物は、全く行状が同じである。誰か一人だけを攻撃目標に定めて徹底的に嫌がらせを続けたり、クレームを入れることで自身の精神の安定が保たれている。
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本人はそれでいいかもしれないが、攻撃目標にされたほうはたまらない。仕事に支障をきたすし、対応を誤れば信用問題にもなる。周りにじゅうたん爆撃を仕掛けていながら、本人は何の責任も感じていないし罪の意識もない。自分の言動は常に正しくて一切の間違いもない。悪いのは相手、だからそういう相手に何をやっても自分のせいではない、と認識している。こちらが潰れなければ、「これでもか」「これでもか」と執拗に攻撃してくる。ある意味、ヤクザよりタチが悪く実に厄介な存在である。
そういう人間は少ない、と思われるだろうが、実は、アメリカの精神科医の調査によれば「かなりの比率で存在している」とのこと。誰もが「自分がどうしてこの人からそんな非難や攻撃を受けなければならないのか」と疑問を持ったこと、一度や二度は経験しているのではなかろうか。つまり、私たちの周りに普通に存在しているのである。プライベートな間柄なら、無視していればやがて離れていくが、管理会社と入居者という関係であれば、退去するまで逃げられない。こちらが管理会社としてすべきことがあっても、向こうが理解しようとせず拒絶するのだからどうにもならない。
自らを省みろ
孤独死した男からすると、私は(まあ)夫婦仲もよく、多くのよき友人に恵まれている。離婚したところまではその男と同じような人生を歩んでいたが、私のほうは再婚もしたし、3人の子供とはいつでも会える。自業自得とはいえ裁判所に接近を禁じられて一人娘とは全く会えず、機会あるごとに先方の弁護士経由で娘に送った何かのお祝い品も先妻が拒絶して送り返されてくる男と私とでは境遇には雲泥の差があった。ねたましく寂しかったことだろうが、自らを省みることなく他人を攻撃するばかりでは人生は開けない。
人生、持つべきものは良き友人、良き仲間なのだから。
(坂口有吉不動産・社長)






















