紙上ブログ 不動産屋の独り言 276 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 「管理の意味を誤解する家主」 後味の悪い〝契約終了〟
住宅新報 2014年11月11日 号 6面
二度にわたってこのコラムで紹介させていただいた「管理の意味を誤解している」家主の件。先日電話があって「10月いっぱいで管理を切らせていただきます」とのこと。
撤去費用負担後に
遅かれ早かれそうなるとは思っていたが、意外に早かった。電話があったのは、私が敷地に放置されていた冷蔵庫などを撤去した3日後。「あとはK不動産にお願いしますから」と言う。冷蔵庫などの処分費用を聞かれたとき、「当社で負担させてもらいますので結構ですよ」と伝えても「ご苦労様」とも「ありがとう」とも言われていない。逆算すればその時点で既に管理をK不動産に移すと決めていたと思われる。私なら「こちらで出しますから」と言うのだが…。まあ、それほど私が嫌われた、ということなのだろう。
新管理会社となるK不動産とは何度かお付き合いをしているし、K不動産なら納得である。私としても何の恨みもない。過去には別の物件で、家主にウソの情報を与えて取り入って、まだ当社が管理しているのに内装工事までしていた不動産業者がいた。その会社は許さないが、K不動産はそうではない。あくまで家主から依頼されただけのことだから、である。
私の場合は、他社で管理している物件を「これからオタクで」と言われてもまず断ることにしている。それは「家主の誤解が原因であることが多い」と知っているからである。まあ普通、不動産屋は家主に対して「管理会社とまずよく話し合ってみてください」などと言わずに受けてしまうものとは思う。
キレイに引き継ぐ
管理会社にとっては家主から管理を切られることほど屈辱的なことはないが、私としてはキレイに引き継ぎをしたかったので、K不動産の担当者には家主の特性、入居者のクセなどしっかりと伝え、設備などの質問にも回答した。
また、入居者には「管理会社が代わっても当社のお客様ですから、この先も困ったことや疑問などありましたら遠慮なくご相談くださいね」とも伝えておいた。
本音では、家主に言いたいことはたくさんあるし納得はいかないが、何を言っても負け犬の遠吠えだし、後味はすこぶる悪いものだった。
(坂口有吉不動産・社長)






















