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プレミアム会員限定紙上ブログ 不動産屋の独り言267 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 「管理の意味を誤解している家主(2)」 相手の立場になってみれば…

住宅新報 2014年9月9日 号 6面

連載: 不動産屋の独り言 〜賃貸現場の喜怒哀楽〜

管理(賃貸・分譲)

 アパート敷地に不法投棄された冷蔵庫処置に関して、大家とトラブルになった件で、業界の先輩であり私が最も信頼を寄せている社長に相談した後編。

 社長は私の話を聞くと、「それは坂口さんが間違っています」とのこと。「うちなんか、管理料など何ももらってなくても、日頃から草取りや清掃などを社員に指示して定期的にやらせていますよ。ましてや家賃管理であっても毎月管理料をいただいているならありがたい話じゃないですか。そういう時には、喜んで「はい、直ぐにうかがいます」と言うべきです。家主さんは大切なお客様なのですから」と言いきる。

プロのサービスとは

 納得はいかないけれど、目からウロコであった。長くこの仕事をしていて、最近は「本来は家主の責任ですべきことをどうして不動産屋が無償でさせられなければならないのか」ということが段々と不満になってきていた。プロが長年の知識と経験を生かして行う業務や作業が無償であってよいハズがない。本当のサービスというものは、「適正な対価を支払って、自分の要望を迅速的確に行っていただくこと」であって、「タダでしてもらうこと」ではない、と思うからである。

 だが社長の考えは違っていた。「商売なんだし、家主を教育することなんか無理ですよ」とまで言う。もちろん、それはまったく同感ではあるが、こんなことも言う。「日頃から話題になっているADについても、家主からすれば10万、20万円払ってでも早く空室が埋まればありがたい話なのだから、仕方ないですよ」とのこと。

意見に感謝

 社長は自分でもアパート経営をしていて、私に「家主になったことありますか? 自分が家主になってみれば分かりますよ」と話す。

 まあ、人と議論をしていて、「あなたはそういう立場でないから私の気持ちは分からないでしょうけど」と言われたらそこで議論は終わってしまうものだし、ADに関してはどう理屈をつけようが、不動産屋が自分たちの収益を上げるためだけの行為で、業界が一斉に止めれば済む話だとは思う。

 ただ、私を信頼してくれているからこその忌憚ない意見の数々は、大いに参考になったしありがたかった。

   (坂口有吉不動産・社長)

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