紙上ブログ 不動産屋の独り言 264 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 「『自分では何もしない家主』のその後」 タダ利用されないよう警告
住宅新報 2014年8月19日 号 6面
露天商の入居者の追い出しで、私が相談にのっていた家主の話の続編である。
何度も電話やメールをして、玄関ドアや車に「連絡ください」と貼紙をしても一向に連絡をくれなかったが、動きがあった。
他社に業務依頼
と言っても、本人のではない。家主から電話があって、「SハウスのKさんという人にも(追い出しについて)依頼したので、そっちに連絡が行く。今までの経緯などを詳しく説明してやってほしい」と言う。
私は以前から、「家主さんからも入居者に電話を入れていただけないか。これでは不動産屋だけが騒いでいて、家主はそれほどでもないのでは、と思われてしまうから」と伝えていたが、「私はそういう煩わしい思いをしたくないからアンタに頼んでいるのだから」と言い、経費を掛けずに、つまりタダで不動産屋を使おうとしている。非常に不愉快な思いをしたので放置していたのだ。
それで「アイツではダメだ」ということで、Sハウスに相談したのだろう。数日後、K氏の訪問を受けた。今までの経緯を説明し、Sハウスからも話を聞いた。K氏には、立ち退かせた後でそこにSハウスで息子の家を新築するから、と言っているとのこと。今度はSハウスをタダで使おうとしているらしい。その話は要注意である。過去に、私もそんな話でいろいろ協力させられていたのだ。
仕事をエサに?
その滞納者を入居させたのはN不動産で「督促も追い出しも何もしてくれないからオタクでやってくれないか」と相談を受け、その際に「相続が発生したら向かい側の古いアパートを売却することになるから、その時はオタクで」と言っていたのに、実際に相続が発生したら、売却の依頼先は「何もしてくれない」とこき下ろしていたN不動産であった。
ま、そういう家主である。うちは小さい会社だから、そういう際は大手のほうが強い、という判断をされただけのことで、そのこと自体は仕方ないと思う。だが、ならば事前に連絡をくれるとか仕事に対する正当な対価を支払うべきではなかろうか。SハウスのK氏には「便利にタダで利用されないよう気を付けてください」と警告した。
(坂口有吉不動産・社長)






















