紙上ブログ不動産屋の独り言224 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 「住所が更生保護施設の女性」 平穏に暮らし安堵
住宅新報 2013年10月29日 号 6面
店番をしていたら、ちょっと変わった雰囲気の女性が来店した。年の頃は50代半ばで、どう考えても堅気とは思えない雰囲気が漂っている。一見すると水商売風だが、言葉遣いも乱暴で世の中の常識からは掛け離れている。「なるだけ安い部屋で何か無いかなあ」と言うが、正直、部屋を紹介するには怖いものがあった。根は悪い人ではなさそうだが信用するまでには至らない。
審査通らず
仲良くしている業者さんに連絡して、そちらの管理物件を紹介したが、どこでもいいと言っていたワリに贅沢を言う。私はかかわりたくなかったので、その業者さんに「うちは手数料いらないから、オタクの物件で他に何かあったら紹介してあげて」と任せてしまった。そこで物件を案内して申し込みはもらったが連帯保証人を頼める人がいない、とのことで保証会社を使うことになり、住所・氏名と生年月日を伝えたら「審査が下りない」との連絡があった。それもそのハズで、客が書いた住所はナンと更生保護施設のものであった。刑務所などを仮出所した人が社会生活に慣れるべく準備するために入る施設で、本人は「今は知人の部屋に居候している」と言うが、そんな知人を頼っている人間ならますます疑わしいことになる。






















