安部公房原作の映画『砂の女』では、昆虫採集に来た男が、すり鉢状砂丘の底に住む女(岸田今日子)の家に閉じ込められる『不条理』を描いています。そして、砂について『安息角』(あんそくかく)の説明が出てきます。
例えばテーブルの上に空中から砂を細く落下させると、崩れながらも次第に堆積していきます。ある高さになると富士山のような形状で、一定角度の裾野を形成し、安定します。この裾野の最大角度が安息角です。
この構造を上下逆にしたのが、蟻地獄です。穴に落ちた昆虫はもがくことで、斜面が安息角以上の角度になり、砂は崩落を起こします。これを繰り返して、昆虫は次第に穴の底に落ちていき、最後はウスバカゲロウの餌食となるのです。























