60歳からの住宅ローン【リ・バース60】累計申請件数1万件突破

様々な不動産情報が盛り沢山!

プレミアム会員限定知って得する建物の豆知識 102 セルロースファイバー 可燃性防げば主流に

住宅新報 2012年12月25日 号 4面

連載: 知って得する建物の豆知識

管理(賃貸・分譲)
天井への吹き込み作業

天井への吹き込み作業

 主流は相変わらずグラスウールですが、最近注目を集めている断熱材に、セルロースファイバー(以下セルロース)があります。

 グラスウールの致命的な欠点は、施工が現場に委ねられている点です。現場の大工などは断熱性能の知識があるわけではなく、メーカーの施工指示書と経験則に基づいて施工するだけです。筆者の見る限り、断熱性を理解してグラスウールが施工されている現場はごくわずかです。大半は、施工後にヒートブリッジが発生しそうなほどすき間だらけです。グラスウールはよほど気を付けない限りパッケージから漏れ、手や顔、夏場であれば腕などに付着してチクチクするため、どうしても及び腰になってしまうようです。

新聞古紙の断熱材

 セルロース断熱材の原料は新聞古紙です。と言っても電車の網棚に捨てられたような古新聞ではなく、印刷されても販売されないまま、回収された古紙です。某大新聞社などは実売部数を大幅に上回る量を印刷し、発行部数を水増ししており、ファイバー断熱材原料のサプライヤーとして知られています。40坪の木造住宅にはおよそ1.5トンのセルロース断熱材が使われるため、一家庭で、およそ20年分の新聞紙がリサイクルされたことになります。

隙間なく充填できる

 セルロースの施工は基本的に、専門業者がブロアーで壁体内に吹き込む材工一体販売であるため、品質レベルが一定に保たれます。不織布で造られた袋状の専用シートにバラで入っているセルロースを、ブロワーで55kg/m2になるよう吹き込みます。セルロースは壁体内にある筋交い、コンセントボックス、給排水管などの裏側まで回り込み、密実な充填が可能です。

 断熱材のすき間は、断熱性能を著しく低下させます。例えばすき間が5%ある場合、断熱効果は44%、すき間が10%ある場合は、87%低下します。つまり、断熱材はいかにすき間なく充填するかが肝なのです。

 また、その熱容量を見直す動きがあります。これは、グラスウールの薄い低容量断熱材では内部で対流が起き、低温下では3分の1から4分の1に断熱性能が低下することがカナダなどの実験で分かったためです。ロックウールやセルロースのように、熱容量の大きな断熱材を使えば、内部の対流を防止できます。蓄熱性のある断熱材として注目されています。

 問題は、古紙を繊維状にしたセルロースの可燃性です。これを防ぐために水酸化アルミニウムやホウ素化合物が含浸させてあり、一千度で30秒加熱しても表面が焦げる程度で発火には至らず、有毒ガスの発生も見られません。

投資分は省エネで相殺

 価格についてはグラスウールの100mm/24kgが1650円/m2程度であるのに対し、セルロースの壁体部分は5500円/m2、天井部分は2500円/m2と相当に割高ですが、省エネ分が年間2万円程度期待できるため、30年程度で相殺されます。

 (建築家・中村 義平二)

 

キーワード

求む!買取物件 価値ある中古不動産の売買はムゲンエステート住宅新報別冊 不動産テック.BIZ Vol.14 最新号発行 不動産×ITの最新トレンドをお届け会員会社(賛助会員を含む)のプレスリリースを一元的に集約・掲載する情報発信サイト マンション管理プレスリリースセンター

関連サービス