足が先か靴が先か?
京間はこれと逆の発想で、畳のサイズから基本モジュールを決めます。畳1枚は1910ミリ×955ミリのため、柱寸法が120ミリと仮定すると基本モジュールは985ミリとなります。京間は畳のサイズが固定されたモジュールですが、関東間は柱と柱の間が固定され、畳のサイズは柱寸法に依存します。たとえるなら、京間は足のサイズに靴を合わせるのに対し、関東間は靴のサイズに足を合わせる発想でしょうか。
京間が関東間に比べ大きいのは、太閤検地の時に一間を6尺3寸としたことに由来しています。面積比で10%以上も大きいため空間がゆったりしていますが、その分コスト増になります。
現在、床材や壁材などの建材は関東間を基準に作られており、よく使われる「いちろく」(1尺×6尺)のフローリング材は303ミリ×1820ミリです。このサイズを無視すると全体として過不足が発生し、コスト増になるため、全国的に関東間が主流になったというワケです。大手ハウスメーカーではメーターモジュールを採用していますが、これは専用の建材や部材を調達しているからであり、一般工務店がバリアフリーなどの観点でメーターモジュールを使うと、15%以上のコスト増になります。
「中京間」が沖縄で定着
モジュールはこの他に中京間(三六間)、四国間、九州間、公団間(団地間、五六間)などがあります。公団間の五六間とは一間を5尺6寸=1700ミリにしたモジュールで、見かけ上の畳数のわりに部屋が狭苦しく不評でしたが、アパートやマンションにはいつのまにか1.62m2を1畳とする方式が定着したようです。中京間(ちゅうきょうま)は京間と同じく畳サイズ(1820ミリ×910ミリ)を基本にしており、中京地方や岩手などの東北地方の一部、北陸地方の一部と沖縄などで使用されています。奇異に思われるかもしれませんが、これは大工などが移住したことに関連しており、江戸間も北海道と三重県伊勢地方で使われています。
ところで、m2を簡単に畳数に変換するには0.6を掛ければ良いのです。例えば20m2の場合、0.6を掛け、12畳と即答できます。
(建築家・中村 義平二)























