■JAS規格で強度測る
木材には審美的な等級のほかにもう1つ、「JAS規格区分」があります。規格は構造用製材、造作用製材、下地用製材、広葉樹製材に分かれていますが、重要なのは構造用製材で、「目視等級区分」と「機械等級区分」に分かれています。
目視等級区分は、目利きの有資格技術者が材種と節や丸み、繊維の傾斜などを見て区分するもので、内容は曲げモーメントに強い「甲種構造材」(梁・桁・土台・大引など)と圧縮に強い「乙種構造材」(通し柱・管柱・小屋束など)に分類されます。「甲種構造材」には更に、材の太さによって構造用ⅠとⅡがあります。表示はグレードによって1級~3級まであり、★の数で表します。ちなみに、1級が★★★です。
機械等級区分は実際に機械で強度を測って区分する方法で、測定機に木材を乗せ、末端を打撃することより発生した音の基本振動周波数の測定結果から、ヤング率(ひずみ率から強度を推定する数値)を求めるものです。非破壊で測定ができ、目視に比べて評価のバラツキが少ないのが特徴です。表示は50~E150まで6段階あり、E150はE50のおよそ倍の強度があります。
■〝無等級材〟が大半
目視等級、機械等級以外に無等級材があります。これはJASの規格等級以外の木材で、樹種によって強度が定められています。そして、実は市場で最も多く流通しているのが、この無等級品なのです。
これは、JAS認定工場の数が少ないことと、無等級品の方が強度が高く設定されているという理由だと言われています。中には等級品の表示を消して無等級品にすることで、計算上の強度を上げるということも行われているようですが、これは違法行為です。
さて、木材のコストについてイメージを述べてみましょう。価格は地域や時期によって変動しますので、比較的安価な米ツガの土台を1とした時の相対価格です。土台にツガより強度のある米ヒバを使った場合には、およそ1.3倍、ヒノキを使った場合には1.6倍程度になります。耐久性と価格は比例していると言えます。
通し柱の場合は、杉材を1とした場合、ベイマツは1.2倍、ヒノキは1.4倍となり、これは強度に比例していると言えます。
(建築家・中村 義平二)























