知って得する建物の豆知識(75) タブレット 新しい営業スタイルも
住宅新報 2011年11月29日 号 4面
連載: 知って得する建物の豆知識
「導入予定」最多は不動産業
前回は主にタブレット端末やスマートフォンに使われる基幹OSについてお話しましたが、今回はそれらが活躍する住宅販売のシーンについてです。国内1500社を対象にしたGfKジャパンの調査によると、タブレット端末の導入割合が最も高かったのは「流通業」で、導入を予定・検討している業種では「不動産業」が最多となっています。
タブレット端末の特徴は、7インチ~9インチ程度の液晶画面を持つ薄くフラットなデザインです。モバイルWiFiなどを利用してインターネットにもつながり、ウェブ閲覧やメール送受信、クラウドなど特定サーバーへのアクセスが行えます。タッチパネル入力に集約して、操作しやすくした超小型PCと考えて良いでしょう。代表的な機種は、iOSではiPadのみですが、AndroidではGalaxyタブを始め、無数の機種が存在します。
使うソフトは「アプリ」と言い、専用のサイト「ストア」で無償か有償にて提供されます。その数はiOSだけでも、全世界で60万本を超えます。日本語のアプリも豊富で、PC必携の表計算と文書作成、データベースについては多数リリースされています。
例えばiPadでは、WordのファイルはPages、ExcelはNumbersというアプリで閲覧・編集できます。Androidでは、Office Suite Proというアプリがこれらに当てはまります。
『見せる』プレゼンが可能に
さて、不動産業や住宅販売の現場で、タブレット端末がどのように役立つかです。商品に関するデータはすべて内蔵メモリーに取り込むか、クラウド上に置けば書類の持ち歩きは不要ですし、客先で急に必要になった書類も容易に取り出せます。特に、クラウド上に置いて共有すれば更新が随時行え、最新データが利用できます。顧客情報もタブレット上で閲覧や共有ができるので、過不足のない対応ができます。
またタブレット端末は、HDMIケーブルを介して客先にある液晶テレビなどに接続できるため、大画面でのプレゼンも可能で、顧客に分かりやすく説明できます。紙の持つ一覧性と、デジタルデータが持つ動的データ展開が融合するわけです。
更に、住宅の外観や内部のCGデータを360度好きな角度から自由に眺めたり、マンションの各住戸からの眺望写真や間取り図のチェック、家具配置をシミュレーションしたりすることもできます。また、数字や条文の羅列では分かりにくい税金・住宅ローンシミュレーションも、イラストで解説すれば理解も早いうえ、大切な情報はその場で印刷できます。タブレットによって、これまで以上に顧客のフトコロに飛び込んだ営業が可能になるわけです。
(建築家・中村義平二)






















